88話目の段 ページ41
明日朝から出発する事になりすぐ出れるように準備をしていると部屋に五年生全員がやってきた｡
『どうしたの?みんな揃って』
勘右衛門「絶対無事で帰ってきてね!」
三郎「お前は何処か行く度怪我して帰ってくるからな…」
八左ヱ門「先輩達が居るから大丈夫だと思うけど末崎に何かされたらすぐ言うんだぞ！」
兵助「俺達も行きたかったけど実技授業があるから…」
雷蔵「みんな心配して部屋にきちゃった。ごめんね?」
『みんな…ありがとう!』
雷蔵「Aこれ持って行って?」
そう言って雷君が差し出したのは小さな瓶に入った金平糖
『金平糖…?これ凄く高いやつだよね!?』
三郎「さっきしんベヱがお姉さんにあげてくださいって持ってきたんだ。元気ない時食べてくださいだってさ｡」
『しんベヱ君…ふふ大事に食べるね。今度お礼しなきゃな。』
金平糖を荷物の中に入れる。
勘右衛門「本当気をつけてな…Aになにかあったら俺生きていけない｣
『大丈夫だって!ちゃんと学園に怪我無く帰ってくるから!お土産買ってくるから楽しみにしててね｡』
勘右衛門「うん､待ってる｡」
その後しばらくみんなと話し五年は帰っていった｡
次の日朝起きて髪を結び、朝ごはんを食べシナ先生がくれた子袖に着替え羽織を着る。
【前山賊に切られた時に着ていた羽織シナ先生が直して欲しいくれたんだよね。お気に入りだったから嬉しかったな…】
『よし行くか｡門に集合だよね｡』
荷物を持ち忘れ物が無いか確認して部屋を出る｡
門に着くと仙蔵君と文次郎君が既に待っていた｡
『2人ともおまたせ!』
仙蔵「Aおはよう。いや私達も今来たところさ」
文次郎「ほら荷物かせ｡持ってやるから」
『持てるよ！？大丈夫だよ?』
文次郎「遠慮するな｡」
『ならお願いするね。ありがとう!』
それから10分後やっと姫華様が来た｡
【…メイク濃い…ん?てか匂いがきついな｡】
姫「お待たせ〜♡準備してたら遅くなっちゃった〜♡」
仙蔵「…いえでは行きましょうか。」
文次郎「A行くぞ」
『うん』
姫「待ってよ〜♡てか歩きなの?姫歩くの嫌い〜馬車とか使おうよ〜！｣
仙蔵「すいません…馬車は無いです。」
【相変わらずわがままだな…】
出発してから姫華様がこの町寄って行こ〜?とかもう歩きたくない〜！とかおやつ食べていこうよ〜とかわがままばかり言うから兵庫水軍に着いたのは昼を過ぎた頃だった｡
【本当は昼前に着く予定だったんだけどな…あ、2人疲れてる…お疲れ様…】
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作者名：歌弥乃 | 作成日時：2024年1月2日 14時
