私が幸せになるまでの物語 Ⅱ (ページ31)

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78話目の段ページ31

『なんでもないよ～だからみんな姫華様が学園に居なくても気にしてなかったんだね。』
三郎「あぁ｣

勘右衛門「Aは末崎の事どう思ってるんだ?」
『私…?私はずっと苦手だったし嫌いだったよ…でもこの世界に来るまではそんな事言ったらもっと酷いことされそうでなかなか言えなかったけどね…今はもう言ってもいいんだよね。姫華様とは従兄弟とはいえ嫌いなもんは嫌いだよ…』

庄左ヱ門「お姉さんもはっきり言いますね…」
『でも姫華様には前の世界に生きて帰って欲しいな。』
勘右衛門「どういうこと?」
『この世界に来たきっかけって2人とも崖に落ちてもう駄目だって思ったその瞬間に身体が光に包まれてって気づいたら空にいてって感じだったの』
三郎「そこを俺達が見つけたって訳か…それと生きて帰らせるってどういう事だ?」

『ほんとだったら海に落ちて2人ともダメだったかもしれない…でも今生きてるって事はチャンスをもらったって事だと思うの。私は幸せになって人生をやり直すチャンス…姫華様は生まれ変わるチャンス…ちゃんと姫華様が心から反省して生まれ変わったら前の世界に帰れるかもしれないじゃん。姫華様まだ15だしやり直せるよ。』
彦四郎「……お姉さん｡」
勘右衛門「そうゆうものかな？」
『姫華様には愛してくれる両親がいる。今頃絶対心配してるよ。だから無事両親の元に返してあげたい｡』

私の言葉にみんな驚いていた。
勘右衛門「末崎の事嫌いなのになんでそう思うの?」
『実際両親が姫華様を甘やかしたからあんな感じになってはしまったけど姫華様に対する愛情には嘘はなかったよ。1回姫華様が重い風邪になった時があったんだけどその時は2人がずっと看病していてお粥も私に作らせず自分達で作っててちゃんと愛しているんだって思ったの｡』
三郎「そうか、、」
『今も探し回っているかもしれない。心配してるかもしれない｡前の世界に生きて帰らせて安心させてあげたい。』

彦四郎「優しすぎですよお姉さん｣
庄左ヱ門「嫌いな相手に対してそんな事思えるって優しすぎます!」
『そうかな?』

勘右衛門「でも2人一緒に来たって事は帰るってなったらまた2人とも帰ることになるんじゃないか?」
彦四郎＆庄左ヱ門「!!」
『分からないけどそうなる可能性は高いね』
三郎「なんでそんな呑気なんだよ!前の世界に帰ることになるかもしれないんだろ！？」

『そうなる可能性があるってだけだよ。帰らないかもしれないじゃん。私は帰らないって決めてるから安心して?』