44話目の段 ページ46
山賊1「女ひとりにガキ4人か｣
山賊2「荷物を渡せば通してやるぞ」
山賊3「それかそこの姉ちゃんを渡すか?見れば見るほどいいこりゃ高く売れるぞ。」
彦四郎「……Aさんは渡さない！」
一平「そうだ僕達の大事なお姉さんなんだ!」
彦四郎君と一平君が私を庇うように前に立つ
『2人とも下がってください…大丈夫ですから』
左吉君と伝七君は恐怖で動けないようだ。
山賊1「ああん?ごちゃごちゃ言ってねーで早くしろや!」
左吉「ひ!」
伝七「……誰か助けて…」
『この子達には手を出さないで｡これ私のお金です、あげますから見逃してください｡それにこの荷物はただの饅頭です。』
山賊2「こんくらいのお金じゃ足りねーよ！」
山賊1「俺たちをなめんじゃねぇ!」
山賊3「あ、本当に饅頭だ…ならお前を売るしかないな｡こっち来い!｣
『……!』
彦四郎「お姉さんに触るな!」
一平「お姉さん!」
山賊2「うるせー！黙ってろ」
左吉「お姉さん!」
伝七「行かないで!」
山賊1「チ､、黙れって言ってるだろうが!ころしてやる!」
【……間に合え!】
山賊が4人に向かって刀を振り回す。
掴まれていた手を振り払い走る。
い組「……お姉さん!」
『い、いっ…間に合った…怪我…無いですか…?』
4人を庇うように抱きしめ背中を切られた
血が大量に流れるが4人の無事を確認する。
【っ…痛い痛いよ…でも安藤先生と約束したんだ…この子達だけでも無事に学園に帰さないと…】
山賊3「おい商品に傷付けるなよ」
山賊1「すまんすまん！だがもうこいつは売れないな。」
山賊2「あ、ならどれい用として売れば?」
彦四郎「お姉さん血が…このままじゃ死んじゃう!」
『大丈夫です…それより君達には手を出させませんから…約束したから…ゴボ!』
一平「お姉さん!!」
【血が口からも出てきた…急がないと…】
『……あの山賊さん私を売っていいからこの子達は逃がしてください…｡』
山賊3「本当か?逃げようとか考えてないよな?」
『逃げれませんよこれじゃ…』
山賊1「うーんまぁいいだろう」
山賊2「ほら気が変わらないうちにさっさと行け!」
一平「で、でもお姉さんが…!」
『言う事聞いてください。逃げて!』
私の言葉に4人は泣きながら走って行った。
山賊3「さぁ立て!行くぞ!」
山賊2「…安心しろ怪我は治してから売ってやるよ」
気を失いそうになりながら山賊に抱えられ連れていかれる。
【さよならみんな…あれなんで伊作君達の声がするんだろう…】
「A!」
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作者名：歌弥乃 | 作成日時：2023年12月8日 13時
