私が幸せになるまでの物語 (ページ38)

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36話目の段ページ38

利吉「父上、話していいですかね?」
山田先生「あの事か…Aが良ければいいと思うが…」

【あの事…?】
『私は大丈夫です。』

利吉「そうか…前の天女が上級生や1部の下級生に妖術かけて学園が機能しなくなっていったのは知っているかな？」
『なんとなくは…』

利吉「天女は私にベタベタしてきて構って貰うため仕事の邪魔をしたり私が学園に来る度後ろを着いてきたり、挙句の果てには上級生に隠れて下級生を殴っているのを見てしまったんだ…このままでは学園が危ないと思って土井先生と協力して最初の天女とその次の天女を天に返したんだ。先程もう1人の天女に会ったが甘い匂いさせてベタベタしてきた。だから天女と言うのは全員そうゆう感じなんだ、苦手だと決めつけていたが君は違うって分かった。」

『…今会ったばかりでなんで違うって分かったんですか?』

利吉「なんて言ったらいいか分からないけど君からは守ってあげたい、守らなきゃって思わせる雰囲気が出てるんだ。だから土井先生も父上も君の事をすぐ信じたんだと思う。父上そうでしょう?」
山田先生「その通りだ。」

『…わかんないです。この世界に来るまでは私を守ってくれる人なんていなかった…自分で自分を守るしかなかった…この世界に来て初めての事ばかりで頭混乱してるのにみんな優しくしてくれて…私は幸せになっていいのでしょうか…人を信じていいのでしょうか……?友達もまた作ってもいいのでしょうか？』

山田先生「また…?あぁいいんだよ。もう君の味方は何人も居るんだ。」
利吉「ゆっくりでいいんだよ､みんなAの事待ってるから…私は今は君を妹みたいって思ってるんだ。」

『妹…?』

利吉「そう妹…良かったら私を兄と思ってくれないか？無理にとは言わないが…そうだ敬語じゃなくていいよ。」
山田先生「わしは娘が欲しかったんだ…利吉みたいに無理とは言わないが父上と思ってくれてもいいんだよ。」

【父と兄…いいのかな…?】
『え、えっと…利吉兄さん…でいい?あと山田先生…あの…父上と呼ぶのは無理ですが父上みたいな存在って思っててもいいですか…?』

利吉「うん……!(嬉しい…)」
山田先生「ふむ、呼んで欲しかったが仕方ない構わんぞ。」
『ありがとうございます。』

利吉「まだAの事を嫌いだったり警戒してる人はいる…だけど味方が居るって事は分かってて。」

『はい…利吉兄さん。』
暫く3人で話した後利吉兄さんは私の頭を撫でると仕事があるからと帰っていった。