報われない恋：21 ページ21
実の親子だからこその会話だろうか。
目の前で繰り広げられる親子ゲンカに、
ふとそう思った。
「はじめくん」
あ、この喧嘩の原因はそういや俺だったな。
「はい、本当にすみませんでした」
「…謝って欲しいわけじゃないのよ」
「はぁ…」
「…ごめんなさいね、本当に」
遠慮がちに、けれど責めるような目つきで、
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____「あの子には、普通に幸せになって欲しいの」
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そう言った。
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自室のベッドの上に潜り込んで、携帯を開く。
そこには、仲のいい友人達から心配のメッセージが多数きていた。
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「大して心配してないくせに…」
歪んだ考えを形にしてしまい、自己嫌悪に陥る。
そんな中、
『ごめんA、前から知ってたんだ。』
莉央からのラインが目に止まった。
透視機能を使って、続きを見る。
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『 ごめんA、前から知ってたんだ。はじめさんのこと好きなの。いつか言ってくれるのを待って黙ってたけど。こんなになるまで思いつめてたのかわからないけど、もっと早く話を聞いてあげたらよかったのにって今更思った。本当にごめんね。翔のことは任せといて。あいつの社会的地位無くしてやるから、安心して来週学校来てね。待ってるよ。』
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どうして、
こんなに臆病で、最低で、捻くれていて、
ダメな人間なのに、
周りの人は、こんなにも優しいのだろうか。
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兄と親友は、私のことを一度も責めることなく、
ずっと謝っていた。
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携帯の画面が、滲んで見え、
ぼやけて焦点が合わない。
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_________自分に泣く資格なんてあるのだろうか。
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ふと思った時には、既に意識は無かった。
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外は、ポツポツと雨が降り始めていた。
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Sumeragi Aoi(プロフ) - 遊さん» コメント有難うございます！そう言っていただけて本当に嬉しいです( ; ; ) まさか遊さんに言っていただけるとは思わなくて感動しています…遊さんの作品好き好きて全部お気に入りしていました！本当に有難うございます！、！ (2018年12月5日 19時) (
レス) id: 78897142b6 (このIDを非表示/違反報告)
遊(プロフ) - すごくストーリー好きです〜！お気に入りにさせていただきました（；＿；）更新頑張ってください！ (2018年12月2日 9時) (レス) id: 4d2f1f5867 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：kayako8070 | 作成日時：2018年9月1日 19時
