彼氏に一泡吹かせたい【urt】 (ページ2)

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作戦その1 ページ2

電話を切ってからキッチンに立った。コーヒーは苦いからいつもなら私はココアとか用意するけど今日は特別。ふふんと鼻歌を歌いながら二人分のコーヒーを作る。規定量よりもお湯は少なめに。足りない分のお湯は氷で補って正しい濃さに。それが猫舌な渉のためのコーヒーの作り方。

『渉～。コーヒーできたよ～』

「おっ、サンキュー」

『ふっふっふ。もっと感謝してもいいんだよ？』

「あれ、今日はAも飲むんだ。いつも俺の一口貰っては苦っ！って叫んでるくせに」

『無視された……。まあそれはいっか。たまにコーヒーが飲みたくなっちゃうんだなあ』

……実際、私のコーヒーにはグラニュー糖がたくさん入ってるわけだけど。渉にはああ言ったけど無理無理無理！あんな苦いの一口でギブアップだよ。今飲んでるのは……まあギリギリ飲めるかなって感じ。コーヒーを飲んで大人っぽくなろう作戦は失敗。

果たして本当に渉がぎゃふんって言う日は来るのか？

〈今日の感想〉

大人っぽくなるためにコーヒー飲んでみた。砂糖たくさん入れたのに苦かった。ブラック飲める人(渉を除く)ってすごいなって思った。私は二度とコーヒーは飲まないです。

ちなみにいつもなら寝てる時間なのに全く眠くない。これはコーヒーのせい。

渉から「眠くないの？笑」って煽られた。これもコーヒーのせい。

眠くなるまで隣で子守歌うたってあげるって言われた。これはコーヒーのおかげ。

でもコーヒーは一生飲まない。明日は作戦会議する。