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一回帰ってから隠密に向かうという事なんだろうか。
確かにそう言われればそうだ。
ユンギが何処の馬の骨か分からない女と物件を見に行くなんて、パパラッチが黙ってないだろう。
それにファンも。
でもそんなのユンギが一番分かってる事だろうし、そうじゃなければ一緒に観に行くなんて言い出す事もないだろう。
しかも隠密に行くとしてどうやって?
社用車が出るとか、ユンギの車で行くとか、想像も出来ない変装をして行くとか。
到底有り得そうもない事まで考えながら家に着いて、玄関に入ったところでユンギにまたメッセージを送った。
どうせなら決して辛くない仕事用バッグを置いて行こうと靴を脱いだ時。
민윤기
『
(こっち来て)
たった今脱いで家に上がったタイミングでそう返事が来た。
わざわざユンギの部屋に?
内見に行くだけなのに。
本当に不可解な事ばかりだ。
仕方なくバッグから重い物だけをバラバラと抜いて、それらを玄関に置き去りにして今入ったばかりの部屋を出た。
あ、もしかして時間的に簡単に腹拵えしようとして?
またそんな考えをしながらユンギの部屋のインターホンを押す。
割と直ぐにドアが開いて
「え…ユンギさん、髪が…」
「それ後で聞くから」
出てきたユンギの髪が真っ黒で、それにしか目がいかなかった。
髪の色にしか目がいかないから玄関の状態にまで気が回らなかったし、腹拵えとか変装がどうとかっていう憶測も全て吹っ飛んだ。
でも、ユンギに手首を掴まれてリビングに連れて行かれて、そこで髪以上の衝撃を受ける事となる。
ソファに座る二人の少し年配の夫婦、だと思う。
その二人が私の方に振り返って目が合った。
誰なんだろう。
もはや内見という今日の一番の目的さえも抹消されてしまう様な瞬間ばかり。
訳が分からなくて困惑する私の手首からユンギの手が離れた。
でもそのすぐ直後に、今度は私の手を握った。
指と指をしっかりと絡めて。
「俺の彼女です」
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かむ(プロフ) - にゃんさん» 最後まで読んで頂きありがとうございます🥹しかも新しいのまで!何回でも読み返して下さい!笑 (4月2日 15時) (レス) id: 5dfe42fd36 (このIDを非表示/違反報告)
にゃん(プロフ) - ユンギさんのお話最高でした!!最高すぎるのでもう一度読み返しに行ってきます!!(今更新中のお話もとても楽しく読んでます!私の日々の楽しみです!) (4月2日 12時) (レス) id: b48cf01a74 (このIDを非表示/違反報告)
かむ(プロフ) - u512さん» 私のペンになんて嬉し過ぎます🥲✨私もいつも終わらせたいような終わらせたくないような気持ちで書いてます!(笑)最後まで読んで頂きありがとうございます🥹 (4月1日 10時) (レス) id: fb7c0dcb39 (このIDを非表示/違反報告)
u512(プロフ) - やはり最高です‼️‼️かむさんペンになってしまいました‼️一生終わらないで欲しいと毎度思ってます‼️最強に拗らせられました‼️‼️これからも楽しみにしています🥹✨ (4月1日 9時) (レス) @page34 id: 37a21340a3 (このIDを非表示/違反報告)
かむ(プロフ) - 苺あめさん» 見てきたかのようななんて嬉しいです🥹こちらこそ読み続けて頂いてありがとうございます! (3月31日 20時) (レス) id: 03d417d136 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:かむ | 作成日時:2024年3月27日 23時