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「なんで…」
涙が零れ落ちるより先に言葉が零れ落ちた。
'あー'と眉を顰めたジョングクが自分のパーカーの袖で私の顔を拭ったのもあり、涙は流れずに済んだのもある。
化粧が付くとかそんな躊躇はまるでなくて拭いた後に満足げにうんと頷いたりして。
「それは後で話すから、ここじゃ無理でしょ」
と、私達が立ち止まっている足元を指差した。
ジョングクの言う事はもっともだ。
道の真ん中、ではないもののもう閉店している花屋のシャッターの前で話す内容ではない。
その指を追って'確かに'と声には出さずとも納得した私の手を引いて'行こう'とジョングクが言った。
「え、行こうって…どこに？」
「ヌナの家、お母さんいるじゃん」
その瞬間色々な感情がすっぽ抜けて、道の真ん中で私の大きな驚きの声が半径5メートル以内には響いたはずだ。
泣かなかったのにこれじゃ意味がない。
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「あー！無事会えたのね！」
玄関のドアを開けるや否や母親の甲高い声が私、ではなくジョングクに向けられた。
勿論日本語なのでジョングクは分からないが日本語で'はいー'なんて言うから私は頭が痛い。
頭が痛い中でもとりあえず分かった事は"ジョングクと母親は既に会った事がある"という現実だとは信じ難い事実だ。
でもこのままジョングクに帰れとも言えない訳で、とりあえず一度招き入れるしかなかった。
見慣れた玄関にジョングクの大きな男物のスニーカーがあるのが不思議だ。
因みにうちの家庭は男は父親しかいない。
リビングのドアの隙間からは妹が血眼で顔を覗かせていて、いつかのジョングクの様にシッシッと手で追い払った。
「ヌナ、こういうのが好きなの？あー…だからジミニヒョン…」
「違う違う、そういうんじゃないから、あとそうやってあっちこっち見ないでとりあえず座って」
壁に貼ってあった韓国俳優のポスターの前で怪訝な顔をするジョングクをソファに促した。
もう何年も前に貼ったポスターだ。
もはや好きというよりただ家の一部と化していただけだった物。
しかもずっと韓国にいてこんなポスターなんて気にしていなかったのに。
ジョングクを座らせた後でポスターを静かに剥がした。
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かむ(プロフ) - あこさん» それは作中のジミン氏が泣いて喜ぶやつ言葉ですね🥹最後まで読んで下さってありがとうございました！ (2月29日 7時) (
レス) id: 40531361f3 (このIDを非表示/違反報告)
あこ(プロフ) - 最後の最後でジョングクと付き合うのは予想してなかったです😖⤵ジミンとくっついて欲しかった🥺次はジミンが幸せになるお話をお願いしますm(_ _)m楽しみにしていますね(*^^*) (2月29日 5時) (レス) @page40 id: c61c62757d (このIDを非表示/違反報告)
かむ(プロフ) - Tearさん» レスが遅くなってすみませんㅜㅜこちらこそ最後まで読んで下さってありがとうございます！！ (2月27日 21時) (レス) id: 40531361f3 (このIDを非表示/違反報告)
Tear(プロフ) - かむさん…最高です！本当に最高しか言えないです！素敵なお話ありがとうございます！ (2月24日 22時) (レス) @page40 id: f87fa27e4a (このIDを非表示/違反報告)
かむ(プロフ) - senra1003さん» いやいや恐れ多いですぅぅ…ㅜㅜでもそうやって言って頂けると本当に励みになります(；ω；) (2月23日 9時) (レス) id: 40531361f3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：かむ
| 作成日時：2024年2月20日 19時
