◇*33*◇satoshi ページ33
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ナナミちゃんから
"Aが熱出してぶっ倒れた"って聞いて
マジか…
ってそう言った俺に、彼女は凄い形相で詰め寄ってきた
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"…朝行ったときあの子、ショートケーキが食べたいって言ってました"
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ガラス越しに沢山並ぶ甘そうなお菓子たち。
その周りに集まるのは当たり前だけど女の子ばっかりで…
*「お客様は、どれになさいますか？」
智「…あ、…ショートケーキ、１つください…」
そんな場所に慣れてない俺は
ケーキ１つ買うのも恥ずかしくて…
やっとの思いでお店を出たら
やり遂げた達成感からか、手に変な汗をかいてることに気付いた
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智『えっ、また行くの？』
ナナミ『朝は、ちょっとしか居られなかったんで…』
智『…ぁ、じゃあショートケーキはナナミちゃんが…』
ナナミ『ダメです！私は…アイスでも買っていくんで！大野さんが持っていってください！』
智『…A・・・そんな食う？』
ナナミ『…！…い、いいから絶対っ//…絶対に行ってくださいねっ！』
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智「……ふ…」
右手に持った箱を慎重に持ちかえて
ふと見上げた空は夕焼けに染まっていた
雲の流れが
目で見て分かるくらい速い
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ナナミちゃんには…
俺の気持ち、バレバレなんだろうな…
つーか…気付いてないのAぐらいかもな、
ってくらい
俺はずっと、Aしか見てこなかったから…
この3年間
彼女がアイツを想い続けてるのと同じだけ
俺も彼女を隣で見守り続けてきた
それなのに
俺が自分を好き、なんて一ミリも思ったことないであろうあの子は・・・
"先輩には本当にいつもお世話になってるから…私も何か先輩の力になりたいんです！"
って
俺が大好きな笑顔で言うんだ
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…力になんてならなくていい
お返しなんていらないから……
だから
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「…はやく、見つけてあげなきゃ…」
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これ以上自分を傷つけないでほしい
そんな風に
自分の体を犠牲にしてまでアイツの元へ向かうのなら
多分俺は今までみたいに彼女を支えてあげられなくなる
近いうちに
自分の気持ちを抑えきれなくなる、
予感がする
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ラッキー嵐ドラマ&映画
よいこの味方〜新米保育士物語〜
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