32.消えた彼女 ページ32
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「コーチ、俺…相良の親と話します」
次の日。朝一で斉藤コーチのところへ行った。
きちんと話せば分かってくれる。
いや、わかってくれなくても…
俺はもう逃げないし、諦めない。
「その必要はないよ」
斉藤コーチは優しく微笑んで俺の肩を叩いた。
「相良は転校して部活もやめるそうだ」
はあ!?どういうことだ。部活…だけじゃなくて転校!?
「きっと、相良はお前に迷惑かけたくなかったんだろうな…」
コーチはそう言うけど。
俺は返事もせずに寮へ走って戻った。
「もう、行っちゃったよ」
寮の入り口には阿久津が座っていた。
「今見送ったから」
「クソ…なんでだよ…俺、今から連れ戻しに…!」
感情的になっている俺に阿久津は冷静に言った。
「やめなよ」
「だって…このまま放っておくわけには…」
俺の腕を掴んで、引き止める。
「相良さんがどんな気持ちで決断したか考えてみなよ。全部川西のためなんだよ。
本当は川西と一緒にいたいけど、川西の将来のこと考えて行動したんだよ。
その気持ち、ムダにしちゃダメだよ」
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茜(プロフ) - 無色猫さん» コメントありがとうございます!それは確かにちょっとびっくりしますね。太一くんなかなか難しいです……書きこなせてると言っていただけて嬉しいです!更新頑張ります! (2018年7月28日 15時) (レス) id: ac176d995c (このIDを非表示/違反報告)
無色猫(プロフ) - 夢主の苗字が自分と同じでびっくりしてしまいましたw太一くん書くの難しそうですが、書きこなせてるのすごいですね...更新頑張ってください、応援しています!!! (2018年7月28日 15時) (レス) id: 44bca1b265 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:茜 | 作成日時:2018年7月19日 23時