19.父親 ページ19
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Aの挙動から、父親だということはすぐにわかったけど
驚きだった。
なかなかイケメンで、しかも父親というにはかなり若い。
上に見積もっても30代前半くらいに見える。
すらっとしていて、確かに力は強そうだけどいい男だ。
どう見たってお父さんには見えないから
賢二郎のいる前じゃ、親戚だと言ったんだろう。
Aの母親は年下の男と再婚したんだろう。
なんだかいろいろ、察した。
この男にとっては、Aは……。
義父についていこうとするAの腕を慌ててつかんだ。
「A。寮に帰るぞ」
「あっ……あの、でも部活のこととか……」
「それはお母さんに話せばいいだろ」
「待てよ。そいつ、彼氏か?」
最悪だ。面倒なことには首を突っ込まないって
俺のポリシーだよ。
強そうな人だ。
そりゃ……Aに暴力奮うくらいだからな。
強そうな大人の男。俺だって怖くないわけはない。
けど、このままAのことを放っておくなんて、もっとない。
「お父さん。Aは家に帰しませんから」
父親と言うだけで、俺が家庭環境を知っていると分かるだろ。
思った通り、“お父さん”と言ったことにすこしひるんだようだった。
「行こう」
俺はAの腕を握ったまま
賢二郎と3人で寮へ帰った。
賢二郎には後でAから話すだろ。
とりあえず今は逃げよう。
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茜(プロフ) - 無色猫さん» コメントありがとうございます!それは確かにちょっとびっくりしますね。太一くんなかなか難しいです……書きこなせてると言っていただけて嬉しいです!更新頑張ります! (2018年7月28日 15時) (レス) id: ac176d995c (このIDを非表示/違反報告)
無色猫(プロフ) - 夢主の苗字が自分と同じでびっくりしてしまいましたw太一くん書くの難しそうですが、書きこなせてるのすごいですね...更新頑張ってください、応援しています!!! (2018年7月28日 15時) (レス) id: 44bca1b265 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:茜 | 作成日時:2018年7月19日 23時