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Episode6-4 アミちゃんの過去 ページ26

「どうして、そんなことが分かるんですか?」

「その洞窟はその昔から、人間界へつながると言われていたからね。コウンさんの魔力でもどこに行ったのか分からないということは、別世界に行ったとしか考えられない」


しかたがないから、何もせず帰ってきたコウン。彼女らが遺したアミちゃんを守り続けることになった。
それからも魔物との戦いは絶えず、魔物の数も増える一方。
そんな日々の中、コウンの妻であるエマが行方不明になった。アミちゃんがまだ言葉を話せていない頃に。トレードマークの魔法のピアスを遺して。
コウンが無我夢中に探し出すと、エマはあの洞窟の中で倒れていた。そのとき既にエマは息を引き取っていた。

エマが亡くなり、遺されたアミちゃんを必死に守り続けるコウン。けれど、魔物が多すぎて、守りきれなくなる恐れが浮上した。
だから、コウンは魔物を倒す旅に出た。エマの形見のピアスと一緒に。まだ幼いアミちゃんは、一時的に親戚の家に引き取られた。
コウンは魔物の親玉を巨大な魔力で探し出し、強力な魔法でそれを封じ込めた。親玉が封印されたことで、動揺して戦意が湧かなくなった魔物たちは、コウンに退治され、フィロデスの中からは姿を消した。人間界に逃げ込んだものもいるが。
この行為から、コウンは英雄と呼ばれるようになった。『アムール』の3人がコウンに教えを乞うのも、この行為があったかららしい。
成長したアミちゃんと、『アムール』の3人に魔法を教える、そんな平和な毎日が続いていたが、アミちゃんが12歳になった誕生日にコウンが行方不明になった。いつも持ち歩いていたピアスを置いて。
アミちゃんも、『アムール』の3人も、他のフィロデスの住民も、コウンほどの魔力を持っていなかったため、捜索は難航。結局2年たっても見つからず、死の扱いにされた。


「それからアミーゼ嬢は人間界に行きたいと言い出して、あなたのもとにたどり着いた」

「いろいろ、あったんですね。でも、『フィロデスを救う』の意味はまだ分からないです」

「コウン師匠が魔物の親玉にかけた封印が、そろそろ解かれる。それに対抗できる一番の魔力を持っているのは、アミーゼ嬢。今はあなたが一番強いですが、アミーゼ嬢の潜在魔力はあなたに負けないくらいだから」

つまり、アミちゃんが魔物をやっつけないといけないということか。

「それで、なんでエマさんが生きてるんですか……? それでもって、なんでアミちゃんが知っていたんでしょうか?」

Episode7 一人でも戦えるように→←Episode6-3 昔の話



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設定タグ:ファンタジー , オリジナル , 魔法   
作品ジャンル:ファンタジー, オリジナル作品
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頂志桜(サム)(プロフ) - 怪盗ゆかりんさん» ありがとうございます!地道に、頑張っていきますね! (2016年8月24日 12時) (レス) id: f46217bc92 (このIDを非表示/違反報告)
怪盗ゆかりん - とても良いと思いますよ。オリジナル物では大体ファンタジーじゃない恋愛系が多いのでとても良いと思います。なので頑張ってください。 (2016年8月24日 11時) (レス) id: 9e404a3c93 (このIDを非表示/違反報告)
らむ音(プロフ) - 頂志桜さん» じゃあ、オリジナルで! (2016年2月11日 14時) (レス) id: 38cad45099 (このIDを非表示/違反報告)
頂志桜(プロフ) - らむ音さん» オリジナルのほうがいいかなーと。どうでしょうか (2016年2月10日 22時) (レス) id: b2ab2df1fb (このIDを非表示/違反報告)
頂志桜(プロフ) - らむ音さん» 敬語なのはなんとなく……です。普通のほうがいいかな……? (2016年2月10日 22時) (レス) id: b2ab2df1fb (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:頂志桜 | 作成日時:2016年1月25日 1時

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