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友梨奈の仕事が始まり、東京に行ってからかれこれ３か月。
いっつも友梨奈と一緒に過ごしていた夏休みは一人、市立図書館で勉強をしていた。
そういえば、友梨奈とずっと一緒にいたから、これといった友達がいないや。
２学期が始まったけど、私はずっと一人だった。
だけど大丈夫。私には、友梨奈との思い出の写真があるし、あと４，５か月すれば東京に行って友梨奈と会えるし。
これからの未来のことを考えると、今の孤独は大したことじゃない。
けど、問題は友梨奈が卒業した時の話。
その時は、私もやめよっかなぁ。頑張ってなる専属でも相手がいなかったら意味ないもんね。
そんなことを考えながらスマホをいじる。
不意に「欅坂46」って調べてみた。
あぁ、そういえばデビューシングルでったけね。いつ発売なんだろ、絶対買お。
デビューシングルの記事を見ると、センターをやっている友梨奈のことが大々的に書かれていた。
すごいなぁ、最年少絶対的エース、絶対的センターの鋭い眼差し、かぁ。
あともう少し出会えるのになんだか遠い存在になってきた。
仕事が始まってすぐは、いっぱいラインをしてたんだけど、最近は本当に少なくなった。
それくらい忙しいってことなのかなぁ。私のこと、ちゃんと覚えているよね？
1月ぐらいにまたスタッフさんから電話が来た。
ス「久しぶり〜元気にしてた？」
あ「はい、おかげさまで」
ス「高校手配しといたよ。先生にも言ってあるから安心してきてね」
あ「はい。ありがとうございます」
ス「引っ越しの詳しいことは、また2月ぐらいにかけるからその時に」
あ「はい」
ス「Aちゃん」
あ「はい。なんですか？」
ス「今、欅ってすごく取り上げられてるじゃん。特に友梨奈ちゃん」
あ「はい」
ス「その、なんて言うか、遠い存在だとは思わないで。特に友梨奈ちゃん。この前メンバーにあなたのこと話したんだけど、友梨奈ちゃん、皆の前で初めて笑ったのよ。いつもはなんか愛想笑いみたいな感じだったのに。だから、友梨奈ちゃんずっと寂しかったんじゃないかな。友梨奈ちゃんのためにも欅坂のためにも、これからたくさん頑張って支えてくれないかな」
あ「友梨奈がそんなこと思ってたなんて…私、もう忘れられてるんじゃないかなって思ってたんです。けど、私がいることで友梨奈が笑ってくれるなら、一生懸命頑張ります！」
ス「うん。待ってるよ。じゃあ、また今度ね」
あ「はい。ありがとうございました」
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作者名：ぽんた | 作成日時：2019年10月28日 11時
