見知らぬ男の子、拾いました (ページ7)

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『これどう？マグカップお揃い！』

「可愛いね、あっ、これ持ってる瑞稀ちゃん見てみたい！」

『1回1万円になりまーす』

「えっ、高くない？！」

『冗談だよ、Aちゃんのお願いならなんでも叶えてあげる』

昨日出会った人物とこんな会話をしてるなんて、誰が想像するだろうか。

十中八九、ただ仲が良い同居人としか思われないだろう。私だってこんなやり取りしてる女子を見たらそう思うに決まってる

脅された形にはなるけど、瑞稀ちゃんを見ていて嫌な気はしないよね

だって顔が可愛すぎるんだもん

「ごめん、ちょっとお手洗い行ってきて良い？」

『わかった。ここで待ってるね』

可愛い可愛い瑞稀ちゃんを置いていくことにちょっと抵抗はあったけど、仕方ない

ナンパとかされないかな？はっ！可愛いから変な男に声かけられたりして…！と気が気じゃなくて。

それにしても、瑞稀ちゃんってもっと可愛らしいファッションするのかと思ったら案外シックな格好でビックリしたな～…

私よりも身長が高い瑞稀ちゃんに私の服は貸せなくて、申し訳ないと思いつつ元カレが残していってた服を引っ張り出して着せたのは申し訳なかったけど。

だってあからさまに顔歪めてたし…

そんな顔も可愛かったな～と思いながら瑞稀ちゃんのところに戻ると、誰かと電話中みたい

『ごめん、また後でかける』

「瑞稀ちゃんお待たせ。誰かと話してた？」

『Aちゃんおかえり。ちょっと、友達とね』

「そっか、」

『あのさ、お腹空かない？美味しいところ知ってるから一緒に行こうよ！』