見知らぬ男の子、拾いました (ページ6)

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『お姉さーん起きて』

「んんっ…」

『起きてくださーい』

ユサユサ、ユサユサ、

心地よく寝ていたところで体を揺すられる感覚

なんだよもう…せっかくの大事な睡眠を邪魔するなんて誰の仕業だ…

ふわりと浮わつく意識の中で目を開けると、ひょこっと上から顔を見下ろしてくる私の上に乗っかった美少女。

…美少女？

「…うわっ？！」

『わっ、ビックリした』

「え、なんで女の子が…」

『昨日拾ってくれたじゃん、忘れたの？』

「拾った…そうだ、瑞稀ちゃんか」

朝から美少女の顔を見るのは心臓に悪い。

驚きすぎて体を起こすと、瑞稀ちゃんまで驚いていた

私を起こしていたのは瑞稀ちゃんか、足の上に乗ってるところを見ると、子どもがお父さんを起こす姿にちょっと似ている

そんなことを考えながら、おはようと伝えるとニコッと笑っておはようと返され、瑞稀ちゃんが足の上に乗ったまま私をギュッと抱き締めた

『朝早く起きるなんて珍しいんだからね？』

「朝弱いの？」

『そうだよ、だからAちゃんも早く起きて？デート行こ』

「デート…？」

『一緒に暮らすんだから、いろいろ買わなきゃ！』

「なるほど…やっぱり住むの？」

『当たり前でしょ？それとも罪着せられたい？』

「それだけはやめてください…」

私の言葉に満足そうに笑うと、じゃあ早く着替えて用意してね！って言いながら寝室を出ていった

なんだか振り回されてるな～…