【薄桜鬼】可愛い彼女 part2 (ページ49)

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無邪気な彼女-8 ページ49

「今日は楽しかったね！」

「うん。一日目からいきなりビッグイベントって感じだったね」

「でもきっと、明日からは勉強地獄だよ」

「あははは。本当にAは真面目なんだから」

「いやいや。総司がおかしいんだよ？推薦確実に貰える範囲にいる人は余裕でいいなぁ…」

「推薦なんてもらわないよ？」

「えっ！どうして？！」

「だって、僕の志望校なら推薦じゃなくても受かるだろうし。その枠は僕より危ういところにいる人に譲ってあげるべきかなーって」

「うっわー…ちょっと今初めて総司のこと殴りたいと思っちゃったかも。今の言葉藤堂君にも聞かせてあげたい」

Aはたった今まで楽しそうだったのに、これからの夏休みの予定を考えてがっくりと肩を落としていた。

普段は一君と勉強の話ばかりしているくせに、勉強尽くしは嫌なんだなって、ちょっとクスッとしてしまう。

「家庭教師が来ない日は僕の家で一緒に勉強しよう？そしたら絶対に楽しくなるよ」

「だ、大丈夫かな…楽しくなってもいいのかな…」

「大丈夫だよ。定期テストも僕の家で勉強するようになってから点数少し上がったって言ってたじゃない」

「まぁ…それは…斎藤君に分からないところすぐに聞けるし」

「じゃあ一君も呼んだらいいじゃない。ね？」

「うーん、じゃあ時々ね？」

「えー…毎日Aに会いたいのに」

「私だって会いたい！けど今ここで自分に負けるわけには行かないの！」

そう言って胸の前で強くガッツポーズするA。

自分で誘惑しておいてなんだけど、こういう意志の強いところもAの好きなところだったりする。