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無邪気な彼女-1 ページ42

「きゃぁぁぁ!!」

「あはははは!!」


ザッパーン!

スライダーの着地で、大量の水しぶきが僕等の顔にかかる。

投げ出された衝撃にハイになった僕とAは、顔を見合わせて大笑いした。


「あははは!総司!これ、すっごく楽しい!」

「うん!最後の急な落下のところが最高!」


あぁ、なんて楽しいんだろう!



僕とAは二人乗りができるウォータースライダーの列に並んでいて、さっきやっと順番が回って来たから、それはもう楽しみでわくわくしながらスタートしたんだ。

順番を待っている間のAのはしゃぎっぷりったら、可愛くて仕方がなかった。

前に並んでいるカップルの楽しそうな叫び声が聞こえる度に、きらきらした目で僕のこと見てきてさ。

「まだかな?あとどれくらいかな?」って、列が進む度に僕に聞いてくるんだ。


そして僕たちの番になり、いざ滑るとなると少し及び腰になっているAを浮輪の前に乗せた。

係員のお兄さんが僕らがしっかりと浮輪に乗ったことを確認してから、浮輪をスライダーへと押し出してスタート。


最初はゆるく…そしてだんだんとスピードは増してきて。

あんなにはしゃいでたくせに、滑っている間は肩を強張らせていたA。

でも悲鳴だけはすごく楽しそうで、それが可笑しくて可愛かった。

そして、最後の最後にこのスライダーの売りである急直下。

落ちる前に一瞬見えた角度の急さといったらさすがの僕でさえも少しヒヤッとしたね。


そして、Aの怖いのか楽しいのか分からない叫びを聞きながら着水。

ザパーンってね。


浮輪に乗ってる意味はあまりなかった。

だって、最後の最後で浮輪ごと横転して僕たちは水中に放りだされてしまったんだから。


でもこれはこれで楽しかったから全然あり。



「あははははは!!沖田濡れてる!!あはははは!!」


髪の毛もびしょびしょの僕を見て、凛ちゃんはお腹を抱えて笑っている。


「うるさいな。怖くなって途中で逃げた誰かさんに笑われたくないね」

「逃げたんじゃないですー!私も一君と一緒に沖田の無様な姿を見ようと思っただけだから!」


凛ちゃんの負け惜しみを聞きながら、一君は真顔で僕等を見て引いている。


「よく滑ろうと思えるな。あんな急コースを…」

「そう?楽しかったよ!怖かったのなんて一瞬だったし!」


Aの一君への受け答えを聞いて思わず笑ってしまった。

終始強張ってたくせによく言うよ。

もう、本当可愛いんだから。

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設定タグ:薄桜鬼 , 夢小説 , 沖田総司   
作品ジャンル:恋愛
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斎藤ようこちゃん(プロフ) - 応援してます (2020年12月26日 20時) (レス) id: e53507092f (このIDを非表示/違反報告)
水城(プロフ) - 斎藤ようこちゃんさん» こちらにもコメントくださりありがとうございます。励みになります。 (2020年12月26日 20時) (レス) id: 61fd283962 (このIDを非表示/違反報告)
斎藤ようこちゃん(プロフ) - 素敵です。 (2020年12月26日 13時) (レス) id: e53507092f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:水城 | 作成日時:2020年12月20日 0時

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