検索窓
今日:8 hit、昨日:11 hit、合計:15,620 hit

微笑む彼女-2 ページ14

「本音で…ということでしたよね」

「あぁ、そうだ」

「それじゃあ、本音で語らせてもらいますね。僕とAさんがお付き合いすることになったのは、Aさんからの告白がきっかけでした」

「な、なんだと?!いや、いい…続けてくれ」


Aのお父さん、これでもかと言うほどに驚いている。

まぁ無理もないか。

"真面目なA"の方から、僕みたいな問題児に告白してきたって言うんだから、"一体うちの娘は何を考えているんだ"なんて思ってしまっても仕方ないことだと思う。



「僕ははじめ、容姿が好みだから…そんな理由でAさんと付き合っていました。だけど付き合って行くうちに、Aさんの真面目なところや優しいところ…色々なところに惹かれて…。今ではAさんよりも僕の気持ちの方が強いんじゃないかってくらい、僕はAさんのことが好きなんです」

「………」


彼女のお父さんに、彼女のことが好きだなんて伝えることは、思っていたより何倍も恥ずかしいものだった。

だけど、今日は本音で話せということだし。

何よりもAのお父さんには、僕が本気でAのことを好きなんだってことを知っていてもらいたいと思った。



「沖田君…君が本当にAのことを想ってくれていることはよく分かったよ。目を見ていれば分かる」

「ありがとうございます」

「しかしな、沖田君。高校生の君にはまだ理解出来ないかもしれないが…これだけは知っておいて欲しい」

「………はい」



僕にはまだ理解できないかもしれないこと。

そんなことがあるんだろうかって、その言葉が少し気にかかる。


まだ高校生の僕だけど

生意気かもしれないけど

Aを好きな気持ちは間違いなく本物だ。

そんな僕に理解できないことなんてあるわけがないと、そんな風に思ってしまうんだ。


だけど、そんな僕に聞かされたAのお父さんの言葉は、自分の甘さや愚かさや未熟さなどを実感してしまうほど、

大きくて重たい…でも決して忘れてはいけない、大切なことだった。

微笑む彼女-3→←微笑む彼女-1



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.3/10 (4 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
16人がお気に入り
設定タグ:薄桜鬼 , 夢小説 , 沖田総司   
作品ジャンル:恋愛
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

斎藤ようこちゃん(プロフ) - 応援してます (2020年12月26日 20時) (レス) id: e53507092f (このIDを非表示/違反報告)
水城(プロフ) - 斎藤ようこちゃんさん» こちらにもコメントくださりありがとうございます。励みになります。 (2020年12月26日 20時) (レス) id: 61fd283962 (このIDを非表示/違反報告)
斎藤ようこちゃん(プロフ) - 素敵です。 (2020年12月26日 13時) (レス) id: e53507092f (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:水城 | 作成日時:2020年12月20日 0時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。