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戸惑う彼女-7 ページ12

よく短時間でここまで身だしなみを整えられたなっていう驚きを感じると同時に、いかにも"これが普段の私ですよ"と言わんばかりに振る舞っているお父さんが段々と可笑しく思えてきてしまった。


けれど、私の驚きなんかよそに、総司はすぐにお父さんに挨拶をする。


「はじめまして。沖田総司です。Aさんとは昨年の9月頃からお付き合いをさせていただいています」


私から見ても立派な挨拶をしてのけた総司に、お父さんは眉間を顰めてムッとしている。

もしかして、ベタな台詞言ったりしないよね?

恥ずかしいからやめてよね。

そう思っていたら…


「君はAと付き合っているつもりかもしれんが、俺はまだ認めていないぞ!」

「ちょっ、お父さん!やめてよ…!」


案の定というかなんといか、"娘が彼氏を初めて家に連れてきた日の父の反応"のテンプレのような発言で、かなり恥ずかしい。

いや、そもそも、私たちはまだ結婚するわけじゃないんだから、認めてもらうだとかそんなのはまだ早いんじゃ…と思うんですけど。


「あらやだ、お父さんたら。すっかり娘を嫁に出す親の顔になっちゃって!」

「よ、嫁だと?!ならん!Aはまだ高校生だぞ?!」

「いや、さすがに違うからとりあえず落ち着いて、お父さん」

「あの…僕、認めて頂けるように頑張りますから!」


お母さんとお父さん、それから総司までもがボケに回っていて、最早私一人じゃこの場を治められる気がしない。


「うむ、いい心がけだ!よし、お母さん!今日は沖田君を夕食に招待しようと思うが、いいか?」

「沖田君さえよければ全然オッケーよー。カッコイイ子は目の保養になるもの」

「え、ちょっと!そんないきなり…」


お父さんってば、展開が早いんだってば。

今日初めて来た総司のことをいきなり夕食に招待するだなんて、総司にだって気持ちの準備ってものがあるでしょう。

ただでさえお父さんに急に会うことになっただけでもストレスを掛けてしまっているのに。


私は今度こそ総司を庇わないとと思いながら、総司の顔を窺った。

すると、私の視線に気が付いた総司は微笑みながら小さく頷くんだけど、その意味はどうやら私が思っていたものとは違ったみたいで。


「御迷惑でなければ是非ご一緒させてください」



こうして、私と総司の長い夜…もとい、長い夕方が始まった。



今日の夕食、これからどうなっちゃうんだろう。



to be continued.

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設定タグ:薄桜鬼 , 夢小説 , 沖田総司   
作品ジャンル:恋愛
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斎藤ようこちゃん(プロフ) - 応援してます (2020年12月26日 20時) (レス) id: e53507092f (このIDを非表示/違反報告)
水城(プロフ) - 斎藤ようこちゃんさん» こちらにもコメントくださりありがとうございます。励みになります。 (2020年12月26日 20時) (レス) id: 61fd283962 (このIDを非表示/違反報告)
斎藤ようこちゃん(プロフ) - 素敵です。 (2020年12月26日 13時) (レス) id: e53507092f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:水城 | 作成日時:2020年12月20日 0時

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