隣の席のカワイイ男子【Yuri.C】

episode.５ ページ5

.




『そういえば………。
圭人くんって帰国子女なの？』



私が尋ねると、圭人くんはそうだよ。と頷く。


「イギリスに留学してたんだ。
今は駅の近くにあるインターナショナルスクールに通ってるんだ。」

『そうなんだ！
あ、だから英語ペラペラなんだね！』



凄いや。

そう呟くと、照れくさそうに笑い、



「そんな事ないよ………。
あ、Aちゃんって呼んで良い？」


と、聞いてきた。




＿＿＿＿＿圭人くんってメチャクチャ良い子！



『いーよ。
あ、LINEのID交換しとく？』


自然と笑顔になって、普段なら絶対言わない事まで言った。

そんな自分に内心驚いたけど、圭人くんが快くOKしてくれたから、まぁ、いっか。



《圭人くんを登録しました》



よし。できた。

そう思い、画面から視線をあげる中島くんと目が合った。


何か言いたげな表情の中島くんを目で促すと、


「俺もAちゃんって呼んでも良い？
あと………俺の事は裕翔って呼んで。」


と、躊躇いがちに言った。

………なんだ…そんな事か。



『ん。良いよ。
………裕翔くん、ね。』

そう笑い返すと、



「あっ、の………」


と、今度は何かを伝えたそうに口ごもる知念くん。

決意したのか、よし。と小さく呟き、



「僕も侑李って呼んで。呼び捨てで。」

と、言った。



………難しい注文をしますね。

幼なじみの涼介や、
小学校からの友達の凪沙と杏樹。


昔からいる人には呼び捨てで呼べるんだけど、

出会ったばっかの人にはかなり厳しい。



『まぁ、頑張ってみる。
…だから、慣れるまでは侑李くんで良い？』


そう言うと、少し悩んだあと、



「いいよ。でも！早く慣れてね。」


念を入れ、私が頷いたのを確認すると、

ホッと一息つき、ニッコリと笑った。




＿＿＿＿＿ドキッ



………？

今の何だろう。



知念く…いや、侑李くんが笑ったらドキッとした気がする………


気のせいかな？

うん。きっとそうだ。



『涼介、侑李くん、裕翔くん、圭人くん。

これから……よろしくね？』




そう言うと、みんなは一瞬驚いたけど、



「当たり前だろ。幼なじみなんだし。」


「もちろん。
はやく呼び捨てで呼べるように頑張ってね。」


「こちらこそ、よろしく。
ああ、やっと華が出てきた！」


「うん。よろしくね！Aちゃん！」



と、笑顔で言ってくれた。


さあ、シェアハウス生活はどうなるんでしょうか。

お詫び→←episode.４

ラッキーカラー

あずきいろ

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す