日本一可愛い女子高生が世界進出するお話【ブルーロック】

1.一応被害者です ページ1

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まだ11月だというのに冷たすぎる北風が吹いている午後。
大通りに面していて多くの人が行き交うこの公園に、目の前で仁王立ちする女からの甲高い声が響き渡った。




「アンタさえいなければ！！ふざけんな！！」




その言葉の後に感じたものは頬がヒリヒリする痛み。今、私は初対面の化粧がケバい女にビンタされた。




「おいやめろって！俺が悪かったから。Aちゃんを叩くなよ！」

「こんな女の名前を呼ばないで！私の名前だけ呼んで！」




それは無理でしょうよ。───私をビンタした女とその隣にいる私の彼氏のアホらしい会話を聞いて思う。
私の顔が好きと馬鹿正直に告白してきたクラスメイトと付き合ったらこのザマだ。


どうやらこの男は、私と付き合う前からこのケバい女と交際していたようだ。いわゆる修羅場ってやつ。
男の、あまり焦っていない様子からすると、軽く五股くらいしてそうだけど。




「あの人ヤバくない？」
「人の彼氏取ったってことでしょ？」
「謝らないとか最低じゃん」




周りにいる傍観者は私のことを加害者だと罵っている。
本当は私が被害者だ、と何度言いたくなったことか。


すると男の方が私に話しかけてきた。




「Aちゃん、俺と別れてくんない？」

「⋯は？ふざけんのも程々にしろよ⋯何でお前から振ってんだよ」

「でさ、そしたら俺コイツと別れるから、また付き合わない？」




　最後のセリフは声を小さくしてケバい女に聞こえないように言ってきた。
　いつまで脳内お花畑なんだか。




「ふっざけんな。私の事好きじゃないくせに」




　その男を殴ってその場を後にすると、後ろから「結局顔だけの女だな！！」と聞こえてくる。
　まさにこれぞ負け犬の遠吠えじゃん。


　嘲笑いながらその場を後にすると、近くにいた男に声をかけられた。




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