婚約者VS父親 ｜【赤・黄】

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その夜、彼は私の部屋に来て、一緒に私が作ったカレーを食べた。

そしてそのあと、一緒にプリンを食べ、0時前まで話した。






そう。





0時前まで。





最初の１５分は全然会話なんか続かなかったし、

失敗した。おっけいしなかったら良かった。なんて人参を切りながら思ってた。





でも喋りが上手な重岡さんは二人で語り合える話題を探し、

実は二人とも水族館が大大大好きだということが発覚した。





私は小さい頃お父さんによく水族館に連れて行かれたため好きになって、

重岡さんは近所のペットショップで魚を見ることが趣味で、
水族館は夢の国なんかより１０倍楽しいわって言っていた。


そんな共通の趣味？があったと知ったら、私たちはだんだんと話に盛り上がり、
気付いたら11時過ぎていた。







意外だった。





水族館好きだったことだけじゃない。





私たちがこの短期間でタメ語になり、
連絡先を交換し、
来週一緒に水族館に行く約束をするほど仲良くなったことが、
彼が帰ったあと色々と振り返っていた時、何よりも驚いた。







｀






そこからは、

二人が恋に落ちるのにあまり時間がかからなかった。







私はだんだん彼の優しいところや、男らしいところ、全てに惹かれ、

３回目の水族館デート(？)で、重岡さんは私に告白してくれた。




もちろん答えはイェスで、晴れて私たちは恋人同士になった。





付き合うことになった途端私は望のことを思い出し、

絶対にお父さんが重岡さん、

いや、

大毅のことを知ったらいけないと思った。





まぁ、家が隣同士だったから、いつでも簡単に会えたし、

お父さんも会社の社長になってからは忙しくなり、海外に行ったりしてたので

全然バレなかった。





照史くんと言う要注意人物にも気をつけながら、


私たちは日に日に愛を深めた。









そして今日、あの水族館デートから５年。




私たちは恋人同士から婚約者というレベルにランクアップしました。

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