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「おい、A!」
先にイライラしながら歩いていた私に追いついてきた大毅。
「ちょっと待てって。」
少し立ち止まると、どっか座って頭を冷やそうと彼の提案に頷いて、
近くの公園のベンチに座った。
『ごめん。大毅はちゃんと話したかったのはわかってたけど、あんな風に言われたら我慢できなかった。』
自分でも考えてちょっと反省した。あのまま出て行ったのは大人じゃなかった。
「いや、かばってくれんのはめっちゃ嬉しいねんけどさ?やっぱりそれぐらいは覚悟しとったし?全然気にしてへんから。Aも気にしやんといて?」
いつもより優しい声。
お父さんへの怒りと逃げてきた情けなさで
感情がごちゃごちゃになっている私を落ち着かせてくれる。
『確かに怖いし、厳しかったけど、お父さんは普段あんなに酷い人じゃないんだよ?普通に笑うことだってあるし、会社とかではめちゃくちゃ優しいから。』
「しゃーないって。娘が知らん奴を連れてきて結婚するって報告しにくるんやで?俺やって、将来俺らの娘が彼氏なんか連れてきたら、同じぐらい言ってやると思うし。」
『、、、』
「でもさ?やっぱお父さんの許は欲しいやん?」
『、、うん。』
「だったらこれから頑張って説得するだけって話やん。だーいじょうぶ!」
そう言って大毅は私の背中をさすった。
「今日はもう無理やと思うけど、また今度3人でご飯とか食べてゆっくりしゃべればええやん?」
『さっきみたいなことが起こると思うよ?』
「そんな心配すんなって。俺は、、お前と一緒におるためやったら、なんやってすっから。」
あ〜何言わしてんねん、って静かに呟く。
その一言で、頬が緩んでしまう。
大毅と出会えてよかった。
好きになって、
支え合って、
笑い合うことができて、
本当によかった。
「じゃっ、今から駅前のプリンを食べたい人〜!は〜い!」
これからもそうでいたい。
なんとかして、絶対にお父さんの許をもらう。
大毅はこんなにも素晴らしい人間だと、
私を幸せにしてくれる運命の相手だと、
証明する。
この日から、私と大毅の「お父さんに結婚許してもらおう作戦」が始まった。
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鳥(プロフ) - 華緑さん» 華緑さん、コメントありがとうございます!面白いという感想をいただくとすごく嬉しくなりますし、パワーをもらいます!更新頑張るのでこれからもよろしくお願いします。 (2018年2月14日 5時) (レス) id: 5116593df8 (このIDを非表示/違反報告)
華緑 - 今日初めて読ませていただいて、めちゃくちゃ面白かったです!これからも更新楽しみにしています! (2018年2月14日 0時) (レス) id: d61c4e1111 (このIDを非表示/違反報告)
鳥(プロフ) - むにょさん» むにょさん、コメントありがとうございます!面白いと感じてもらって嬉しいです!このお話はもうちょっと続くと思うので、最後まで楽しんで読んでください!これからも更新頑張ります! (2018年2月5日 14時) (レス) id: 5116593df8 (このIDを非表示/違反報告)
むにょ(プロフ) - 今日、初めて読んだのですがとても面白いです!これからの更新楽しみにしています!! (2018年2月5日 13時) (レス) id: f982238095 (このIDを非表示/違反報告)
鳥(プロフ) - ルルモさん» ルルもさん、コメントありがとうございます!占ツクでは結婚にたどり着く小説が多いですが、その前の父親へのご挨拶などあまりないですよね。そう考えてたら、真っ先に過保護な淳太くんパパを思いつきました。笑 これからもよろしくお願いします! (2018年1月29日 20時) (レス) id: 3e3ec56362 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:鳥 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/personal.php?t=kawaieri612
作成日時:2018年1月20日 3時