Cigarette love 07

ファンの情報網。 ページ9

「凄いですね
解雇とかまで分かるんですか？」

「この人が特に凄いんだけど
ファンはみんな少なからず
こういう情報を共有してるわよ」

「星野先生も？」

「私？
私はファンのブログとかで
情報を調べて追っかけるくらいよ♪」

「星野先生は一緒に仕事したんですから
他のファンよりも一歩リードですね！」

「でも、
川原ちゃんの方が一緒にいたじゃない！
まぁ、同じ場所に２日間も居られただけでも
凄い事なんだけどね。
そうそう、実はねこの前こっそり
２人を隠し撮りしたのよ！
川原ちゃんにもあげようか？」

誓約書まで書いたのに隠し撮りかよと
私は呆れたけど「見たいです！」と答える。

「えーとね・・・」と星野先生はスマホを操作し
隠し撮りしたそれを見せてくれた。

「これこれ！
川原ちゃんにあげようと思ってたのよ！」

そう言って見せてくれたのは子ども達が
私とユノの腕時計が御揃いなのに気が付いて
私達の腕を並べて
お揃いだ！と騒いでいる場面だった。

よりによってこんな写真を…

「時計が同じだったんだって？」

「そうなんですよ〜驚きました。」

「チャンミンも色違いだったわね！
私の友人にもこの画像見せたら
同じ時計が欲しいって言ってたわよ
だからその時計見せてくれる？」

そう言いながら私の腕時計を彼女は見た。

私は時計を外して星野先生に渡しながら
「これ、限定モデルらしいので
もう売ってないかもしれないですね」と話す。

「そうなの？」

「はい、それ結構前から使ってるので
まだ売ってるかどうか・・・」

「ねぇ、相談なんだけどこの時計、
譲ってくれない？」

え？そこまでお揃いがいいの？

「えーっと、プレゼントで貰った
ものなのででちょっとそれは・・・」

「そっか残念〜」

私は「隠し撮りはダメ！」と
言いたいところをぐっと我慢して、
彼女から画像を貰い食事を終え
自宅へと向かう。

それにしてもファンの情報網が
半端じゃないと思い知った。
帰宅したら千代にこの事を話そう。

隠し撮り。→←星野先生の人脈。

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