Cigarette love 07

恋人のフリ。　（YN ページ24

韓国で仕事を始めて２日目、
A達からとんでもない
ファンサイトの事を教えられた。

早速そのサイトを観ようと思ったけど
Aが普段使っている端末からの
アクセスは情報を抜かれる可能性もあると言うので
チャンミンとスタッフさんのパソコンを借りて
サイトを覗く。

そこには俺達の仕事から
プレイベートの事まで色々と書かれていた。

「これ、千代達は大丈夫ですかね」と
チャンミンが険しい顔をする。

次の日の夜、
時松さんから
「川原さん達から聞いていると思うけど
ちょっとまずい事になってる」と連絡が来た。

「A達の事がばれてたんですか？」

「いや、そうではないけど、
例のファン達が川原さんに目を付けて
明日から監視すると言い出した」

「なんだって！」と思わず大きな声を出すと、
「ユノヒョンどうしたんですか？」と
隣に居たチャンミンが眉を吊り上げた。

俺達は一旦、
控室に戻り時松さんに再度連絡をする。

チャンミンにも聞こえるように
スピーカーにした。

「と、言う訳で明日から暫く
私が川原さんの恋人として振る舞います」

Aと時松さんが恋人のフリ・・・

俺はその言葉を頭の中で繰り返す。

「ユノヒョン？ヒョン！」

「あ？ん？なに？」

「ヒョン、落ち着いてください。
恋人のフリをするだけです。」

「あぁ、そうだよなフリだよな」

俺はそのままAに電話をする。

「A大丈夫？！」

「うん、大丈夫だよ」

「詳しい事、時松さんから聞いたよ。
彼氏の振りをするんだってね・・・」

「うん、時松さんに協力してもらうよ」

「何も時松さんと恋人同士の
振りをしなくたっていいじゃん」

「そうだけど、今はこれくらいしか
出来ることがないし・・・」

「分かってるけど!だけどさ！」と
ついつい強い口調になる。

すると傍に居たチャンミンが
俺からスマホを奪い取ったので
「チャンミン！なにするんだよ！返せ！」と
俺はスマホを奪い返そうとしたが
上手くかわされ電話は切られた。

演技開始。→←恋人のフリ。

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