Cigarette love 05 (ページ9)

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無視の理由。　（YN ページ9

電話を切った後、
俺はすぐに
車の鍵を持ち千代の家へ。

「ユノどうしたの？」

「Aの実家の場所教えて」

「実家？！」

「Aを迎えに行く。」

「ちょっとまって、どういう事？」

そのやり取りを聞いて
チャンミンも玄関に様子を見に来た。

俺は千代達にAとの事を説明する。

「ヒョン、落ち着きましょう。
Aは今、実家なんでしょ？
だったら心配しなくても大丈夫ですよ。」

「多分、食事して遅くなったから
実家に泊るんだと思うよ」

２人に宥められるけど
今日、無視された事と電話が引っかかって
気持ちが落ち着かなくて
それでも迎えに行くと言う俺に
「実家にいるのか電話してみるから」と千代。

「千代もそう言ってるし、一旦家に戻りましょう」と
チャンミンに言われ家に戻った。

自宅に戻るとコーヒーを淹れてくれて
「Aがそんな態度を
ヒョンに取るなんて珍しいですね」とチャンミン。

「今までこんな事なかったよ」

「彼女だってそんな時もありますよ」

千代がリビングにやってきた。
「A、実家にいるって」

「じゃぁ、迎えに・・・」

「夜遅いし実家に泊るってさ」

「なんなんだよ・・・」

「ユノ、Aの気持ちも少し考えてあげて」

「気持ちって？」

「今日の保育園、突然来たでしょ？」

「あれは、驚かせたくて…」

「気持ちは分かるんだけど、
私もあれはヒヤヒヤしたよ」

「なんで？」

「チャンミンにも話したけど
２人とお付き合いするって
色々と周囲を気にしないとだからね」

「それは分かってるけどさ・・・」

「Aは特に
そう言う事には敏感だから」

そうだった。
彼女はそう言う事には人一倍気を使う。
そしてトラブルがあった時は
それに関わっていれば
それだけで自分が悪いと思う。
だからこそ何事も慎重に事を進めるんだった。

「だから今回も素直に喜べなかったんじゃない？
来る事を知らなかった事でもし、
何かあったらって」

「そうか、
Aはそれを怒ってたんだな」

「多分、初めは怒ってたけど、
ユノの気持ちも分かっていて
無視してしまった自分を反省してる感じかな」

「そんな事、気にする事ないのに・・・」

「ヒョン、気にするのがAなんですよ」

「明日の昼には帰るって
言ってるから大丈夫よ」

「だったらいいんだけど・・・」

俺はその夜なかなか寝られなかった。