Cigarette love 05 (ページ30)

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大丈夫だから。　（YN ページ30

時松さんと話を終え会議室を出る。

するとそこにAからの着信。

今日は遅くなるって伝えたのにな。と
思いながら着信に出ると
「今大丈夫？」とA。

「大丈夫だけどどうした？」

「あのね千代とスーパーに買い物に出掛けたら
マンションのエントランスで倉城さんに
声を掛けられてね、その後も尾行されて
今はなんとか逃げ切ったんだけど・・・」

Aの事がばれてる？！

「電話切らないでそのまま待ってて」と彼女に伝え、
自席に向かう時松さんを呼び戻し
「A達が倉城につけられてて
まだ家に戻れてないみたいなんです」と説明すると
「で、２人は無事なの？」と時松さん。

チャンミンも心配そうにこちらを窺う。

「大丈夫みたいです、倉城も撒いたって」

「どこにいます？
今から私が迎えに行きます」と時松さん。

俺はAに居場所を聞き、
「今からそっち迎えに行くから待って」と
伝えて電話を切り、
俺達は急いで彼女達のもとへ向かった。

１時間ほどでホテルの傍に到着したので
俺とチャンミンは急いで迎えに行こうとしたが
倉城が近くにいると危険だと時松さんに言われ、
車内で待つことになった。

暫くして彼女達がやって来た。

チャンミンが千代に抱きつく。

俺はAに自分の隣に座るように手招きした。

車内で
「あれはストーカーだよ！」と怒る千代。

Aは
「これからも、
あぁやって監視されるのかな」と力なく呟いた。

「大丈夫、A達の事は俺達が守るから」
俺はそう言いながら彼女を抱き寄せた。

「でも、やっと家に帰れるよ～！」
そう言いながら
千代がチャンミンに抱きつく。

「千代、家には帰れませんよ」とチャンミン。

そう、帰宅するにのは危険だ。
それに倉城の事で２人には
話しておかないといけない事もある。

「今日はこのまま、ホテルに泊まるよ」

「でも、
明日仕事なんだけど・・・」とA。

時松さんは「お２人には申し訳ないんですが、
明日は仕事を休んでください」と彼女達に伝える。

Aと千代は驚いている。

「それだけ緊急事態だって事ですよ」と
チャンミンは難しい表情だ。

俺はAの手を握って
「大丈夫だから」と自分へ引き寄せた。