絶句。 ページ37
玄関を出ると
共用の廊下にちんまりと丸い物体が居た
私とジコが声を掛けると
ジコのコートから顔を出した。
私はその子を見て驚いた。
何故ならその子は
以前向かいのマンションに住んでいた
あのアキちゃんだったからだ。
「アキちゃん？！」と私が驚いて声を掛けると
アキちゃんも目を丸くして驚いている。
やっぱりアキちゃんだ。
「どうしてこんな所にいるの？」と聞くと
俯きコートに身を隠しながら
「おばちゃんが
お家に入っちゃ駄目だって…」とか細い声で呟いた。
「おばちゃんのお家はここ？」
「うん…」
「お父さんとお母さんは
アキちゃんがここにいるの知ってるの？」
とりあえず現状を把握しようとアキちゃんに聞くと
「お父さん達はもういないの…」と
悲しそうにポツリと呟いた。
お父さん達はもういない？
その意味が私には分からなかったけど
とりあえずそのおばさんの家のチャイムを鳴らした。
しかし返事もないし鍵も掛かっている。
とりあえずこのままでは良くないので
アキちゃんを自宅へ保護して
お隣さんのドアへ
アキちゃんを預かっていると言う内容の
手紙を入れた封筒を貼り付けて戻ると
アキちゃんはソファーの隅に
怯えるようにして座っていた。
アキちゃんに少し甘めのホットミルクを渡し
落ち着いた所で今の状況を話せるか聞くと
アキちゃんはポツリポツリと話し始めた。
その内容に私はショックを受けた。
アキちゃん家族はピアノ教室に通う
アキちゃんのお迎えに車で向かう途中に
トラックの事故に巻き込まれて
全員亡くなってしまい、
残されたアキちゃんはお父さんの妹で
私のお隣さんでもある
叔母さんに引き取られたけど
叔母さんには一緒に住んでいる男の人がいて
アキちゃんは度々家に入れて貰えなかったり
帰ってくるなと言われているらしい。
そう聞いて改めて彼女の容姿をみると
２月なのに薄手の長袖に半ズボンで靴下も上着もない。
着ている服も肌も心なしか汚れているようだった。
これは明らかな虐待だ。
見過ごす訳には行かない。
どうしたらいいのか…
そう考えて居るとジコが
「アキちゃんお腹空いてない？
オッパはお腹空いてるんだけど１人で食べるの
寂しいから一緒に食べてくれる？」と
アキちゃんに声を掛けた。
そうだ！
アキちゃんはお腹が空いてるはず。
まずは腹拵えからだ！
ジコの機転でとりあえず３人食事をする事にした。
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kawaetsu(プロフ) - あいさん» コメントありがとうございます。パスワードをメッセージにてお送りしました。 (2020年9月23日 14時) (
レス) id: 085b6a2867 (このIDを非表示/違反報告)
あい(プロフ) - こんにちは、何度かこの作品を読んでます。この先を読みたくてパスワードを教えてくださいませんか？ (2020年9月23日 12時) (レス) id: babc415c2f (このIDを非表示/違反報告)
あい(プロフ) - こんにちは、何度かこの作品を読んでます。この先を読みたくてパスワードを教えてくださいませんか？ (2020年9月23日 12時) (レス) id: babc415c2f (このIDを非表示/違反報告)
たあさん(プロフ) - 初めまして、お話楽しく読ませて頂いています。始めから男前なヒロインちゃんだったけど、益々凄い展開になって来て、お話の更新楽しみにしています！アキちゃんまで登場し、大丈夫？ユノ、に早く真実が明かされる事を待っています！！ (2018年5月6日 4時) (レス) id: 3c91ad79e1 (このIDを非表示/違反報告)
千衣(プロフ) - はじめまして。すっごく楽しみに更新を待ってます。ハラハラドキドキすることも小説の醍醐味ですよね。ユノが何を考えて主人公に冷たくしてるのかも早く知りたい〜♪ (2018年2月4日 18時) (携帯から) (レス) id: 4037bbf8fe (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：kawaetsu
| 作成日時：2018年1月24日 17時
