They who are a hotel！ 08 (ページ44)

今日:9 hit、昨日:1 hit、合計:83,080 hit

嫉妬。ページ44

そんな私を
現実に引き戻したのは
「いきなりごめん。
でも、嬉しくて」と恥ずかしそうにするユノ。

まだ夢見心地の私の手を引いて
ユノと私はソファーへ並んで座った。

まだ現状を受け止めきれていない私に
「なに？そんなに良かった？
もう一回する？」といたずらに笑うユノ。

「え？！それは無理！」

「なんで？俺はしたいけど？」

「いやいや、無理無理！
もう、いっぱいいっぱいだから！」

すると私の頬を両手で包みこみ
額同士をくっつける形で
「本当に俺で後悔しない？」とユノ。

「なんで？
ユノこそなんで私なの？
ハヌルさんの方が・・・」

しまった。

思わず彼女の名前を出してしまった
事を後悔する。

すると大きなため息を１つ吐いたユノは
「ハヌルとはもうなんでもない。
それにさっきちゃんと話したから」とユノ。

「そっか。」
どんな事を話したのか気になるけど
そこは聞いてはいけない気がした。

それと同時に自分が嫉妬しているんだと
自覚して恥ずかしくなった。

自分だって過去に付き合っていた人がいたし
この年齢になれば
過去に恋人が居たなんて当たり前なのに。

そんな事を考えていると
「不安な事があるなら話して？
俺は何でも教えるよ。
いや違うな。
ハヌルとの事聞いてくれる？」と
私の手を握りながら話し始めたユノ。

ハヌルさんとの事は聞きたい様な
聞きたくない様な。

でも、いつかは彼女との事を聞くかもしれない。
だったら真実はユノから聞きたい。
そう思った私は覚悟を決めて
「話してくれるの？」と聞いた。

「うん、Aが聞いてくれるなら」とユノは
私の手を取りベッドへと移動する。

「なんで移動するの？」と私が聞くと
ベッドの縁に私を座らせてユノは
私を後ろから抱き締める形で座り
「これの方が話しやすい」と
私の腰に腕を回しくっついて話し始めた。