They who are a hotel！ 08 (ページ33)

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モヤモヤ。ページ33

翌朝。

えりちゃんと遅くまでお喋りして
目が覚めたのは８時すぎ。

私はえりちゃんを起こさない様に
上着を羽織って事務所へ。

すると
「あれ？何か問題ありました？」と野崎君。

「ううん。
一服しにきただけ」

「昨日は凄く楽しかったです♪」と
藤岡さんもご機嫌だった。

野崎「今日の清掃どうします？」

「とりあえずリビングだけ清掃で
あとは皆が起き次第お伺いかな～」

「結構遅くまで盛り上がったんですか」と
藤岡さんに聞かれたので
「２時くらいかな」と答えた。

野崎「Aの部屋はどうする？
出け掛ける？」

「"not disturb"を出しておくよ。
それと今日は部屋に籠城予定。
多分えりちゃんも夕方までいるだろうし」

「それじゃぁフロアの清掃が終わったら
連絡するよ」と野崎君が言ってくれたので
私は他の人達が出勤してくる前に
部屋へ戻る事にした。

バックヤードの扉から廊下へ出ると
エレベーターホールに見知らぬ女性。

見た目は２０代前半位で
とても綺麗な女性だ。

スタッフさん？
誰かのお客さん？
それともファン？

本当は確かめたかったけど
普段着と言うよりもルームウエアーに
上着を羽織っただけの私が声を掛けるのは
不自然過ぎるので
部屋に戻りすぐに野崎君に連絡をした。

何事もなければいいんだけど。

そう思いながら野崎君からの連絡を
待つこと５分。
スマホが鳴った。

「もしもし？」

「良く分かんないけど、
ユノの元カノらしい。」

「え？ユノが呼んだって事？」

「ジェジュンが言うには
スタッフさんにキーを借りて来たみたい」

良く出入りするスタッフさん数人は
１０Fのキーを持っている。

もちろん彼等の部屋やリビング、
私達が滞在する部屋は開かないけど
衣裳やメイクに使っている部屋には
自由に出入り出来る様にしていて
私と野崎君もスタッフさんと
同じ扱いという事になっていて
出入りするスタッフさんとは顔見知りだ。

「キー貸すのってありなのかな？」

「詳しくは聞いてないけど駄目っぽいよ。
ジェジュンは怒ってたし」と野崎君。

その話を聞いて
なんだかモヤモヤした気持ちになった。

それはユノの元カノだからか
スタッフさんがキーを貸したからか・・・

そんな気持ちを抑えながら
「とりあえず関係者だったなら問題ないね」と
野崎君に返事をして電話を切った。