ドライブ。 （YN ページ16
ＣＤの売り上げが
好調で毎日分刻みのスケジュールが続く。
仕事をこなすため最近では
チャンミンと別々に取材や収録に行くことも増え、
もちろんAに会える時間も減った。
俺は出来るだけ時間が空けば
彼女に会いに行った。
チャンミンも千代との
時間をなんとかやりくりしている様だ。
最近は俺達の自由な時間が
今まで以上に不規則なのもあって
４人で逢うときはAや千代の家で
ご飯を食べることが多くなり、
今日も明日１日オフの俺とチャンミンは
久しぶりに彼女達と夕飯を食べる約束をしている。
外食が続いている俺達が
手料理をリクエストすると
２人は快く引き受けてくれた。
仕事を終えチャンミンと２人
俺の車でAの家に向かう。
彼女の家に着くとAと千代が作った
俺達の好物がテーブルの上に
所狭しと並んでいた。
食事も済ませ、
A・チャンミンの３人で
空気清浄機の前で一服しながら、
この後の予定について話す。
チャンミンは千代の所に泊まると言う。
「ヒョンはどうするんですか？」
「そうだなぁ〜A、明日ひま？」
「特に予定はないけど？」
「じゃぁ、ドライブでもどう？」
「ドライブいいねぇ〜！」
俺は千代からAが
ドライブが好きだと教えてもらってからは
度々ドライブに誘っている。
Aはいつも楽しそうだった。
だから今回もドライブを提案した。
チャンミン達が帰り
俺は彼女の部屋で寝ころびながら
スマホでドライブの行き先を探す。
Aはコーヒーを２人分淹れて
ベッドに腰掛けた。
「A、どっか行きたいとこある？」
「人が少ないところ」
「相変わらずAは心配性だな〜」
彼女は俺への気遣いだろう。
人が集まる場所は極力避ける。
だからドライブの行き先もいつも
高速道路のサービスエリアだったり
偶然見つけたお店だったり。
「はいはい。
じゃぁ、これから夜のドライブなんてどう？」
「夜のドライブ！行きたい！」
彼女の一番好きなドライブは
夜の高速を飛ばし、
都心からちょっと離れた小さなサービスエリアで
コーヒーを買って飲むこと(笑。
「じゃぁ、支度して出掛けよう」
「うん！」
俺達は夜のドライブに出かけた。
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作者名：kawaetsu
| 作成日時：2016年5月7日 15時
