Cigarette love 02 (ページ25)

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女性ファン。ページ25

喫煙所で一服。

スマホを見るとユノさんから
メッセージが来ていた。

「おはよう、今日は会えるの楽しみにしてる」

そのメッセージを読んでいると沢山の女性達が
デッキの階段を次々と昇っては降りて行く。

煙草を吸う人もいたけど
いつもは無い出入りの激しさにどうも落ち着かない。

私は煙草を咥えたままベンチに座り
丁度やって来た女性達の話しに聞き耳を立てる。

「ラジオで言ってたのここだよね！」
「海もみえるしベンチあるし！」
「来ないかなぁ～？」
そんな会話が聞こえてきた。

そして突然
その中の１人が私に
「すみません、ここに良く来ますか？」と聞いてきた。

私が「たまに来ます」と答えると
「東方神起のユンホって会ったことありますか？」と
女性は期待のまなざしで聞いて来る。

やっぱりそうか。
さっきの会話でそんな気はした。

「ないですけど？何ですか？」と聞き返すと
「ラジオで毎週収録の時に
海の見える休憩所に行く」と言っていたと彼女。

「ここじゃないのかな？」

「えー、
でもこの建物なのは確実だよ！」と盛り上がっている。

ひとしきり写真などを撮って彼女達は居なくなったけど
今日の撮影の見学のついでなのか
入れ替わりに女性達がやってくる。

それを煙草を吸いながら眺めているとスマホが鳴った。

「今日は返事がないけどどうしたぁ？
生きてるかぁ？」と千代だった。

朝、返事を返せなかったのを思い出して慌てて
「ごめん、朝寝坊して返信できなかった」と返信。

「Aが寝坊なんて珍しい～
突然だけど今日の夜空いてる？」

「空いてるよ？」

「夕飯でも食べない？」

「いいけど？」

「じゃぁ”いつとこ”で待ってるね」

「了解。」

千代とのやりとりが終わると今度は
ユノさんからの連絡。

周囲にファンが居ないことを確認し内容を見る。

「仕事終わったけど出待ちが多いから
遅れる。」とユノさん

「こっちにも来てるから来ない方がいいよ」

「マジで！？
うっかりラジオで言うんじゃなかった。」

私は
「今日は会うの辞めておこうよ」と提案したけど
「行くよ！
何処かで時間潰してて！
また連絡する。」とユノさん。

それから何度か連絡は来たけど
結局会えないまま私の仕事の時間になってしまい、
「今日は無理だよ、また今度にしよう」と
私はメッセージを送り仕事に向かった。