Cigarette love (ページ26)

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思いもよらない試練。ページ26

ユノさんの提案に
お付き合いする事に決めたけど
「どこに行きますか？」とユノさん。

「私は特にないですけど
ユノさんはどこかありますか？」と聞くと
「そうですねぇ～Aさんの
仕事場から近いところがいいですよね」と
彼は考え始める。

一緒にランチをして分かった事。

彼は相手の細かいところにも気を配ってくれる。
そんなところも彼の人気の理由の一つなのかも。

「そうだ！
行きたいところあります！
ここの３Fに珍しい煙草が沢山売ってる
お店があるって宮野さんに聞きました！」と
嬉しそうにユノさんは言った。

そうちゃんパパと仲がいいんだなぁ。

「じゃぁ、行きますか」と返事をする。
まぁ、そこは私の行きつけの
煙草店なんですけどね(笑

予備のタバコもないし丁度いいかと思った。

３Ｆまで降りてくるとそこは
ヨーロッパをイメージしたフロアで
お目当てのお店はテラスデッキに出る
ドアのそばの目立たない場所にある。

ユノさんはフロアＭＡＰ片手に
「Aさんこっちみたいですよ！」と
雑貨店や紅茶専門店などに寄り道しながら
目的地まで向かう。

そしてこの目的までの道のりが
私に思いもよらぬ試練を与える。

観光地なので平日でも修学旅行生や
女性のお客さんはそれなりに居る。

そして今日は私の隣には東方神起のユンホ。
女性陣が見逃すはずがない。

彼が寄り道するたびにユンホさんだと
バレていないものの
「ねぇ、あの人超イケメンじゃない?」
「あんな彼氏がほしぃ～」と
あちらこちらから聞こえて来た。

私はユンホとばれないか気が気じゃないけど
当の本人はいたって普通で
「Aさんみて！いちごの紅茶だって！」
「この帽子、僕に似合う？」なんて呑気だ。

とりあえず彼の正体がばれないように
私は名前を呼ぶのをやめて
「美味しそうですね」とか
「お似合いですよ」と返事だけする。

そしてとあるお店で
いつのまにか側に来ていた女子高生が私に向かって
「イケメン連れまわして自慢かよ！」
「レンタル彼氏とかいうやつじゃない？
TVでこの前みたよ(笑」
「いくらレンタル彼氏でも相手じゃあれじゃね(笑」と
どれだけ出てくるのかと思うくらいの
心無い言葉を投げつけられた。