検索窓
今日:1 hit、昨日:4 hit、合計:8,799 hit

[36] ページ8

「ねぇ、中也」
「なんだ?太宰」
至極真面目な表情で太宰は言う。

「中也の其の帽子、貸してくれない?」
「何に使うんだ?」

これまた真剣な表情で中也が聞き返す。

「魚の餌にする」
「テメェ………、手前の好きな入水でもしねェか?」





森から切り出して来た木を使って出来た丸木舟(頼りない舟)の上で………太宰と中也は絶賛漂流中だった。


「矢っ張り帽子貸して」
「自分の包帯でも使っとけ」
「何に使うの?」
「海に垂らしてな、魚を釣り上げるんだ」
「そうだね。蛞蝓って凄い魚が食いつきそうだと思わないかい??」
「矢っ張り海の底に沈んどけ」

二人共死んだ魚の様な目で会話をする。
何しろ......此れで漂流1週間目だからだ。


Aside_________

「今回は………助けて差し上げましょうか」


手元の紙をつまみ上げサラサラと文字を書き込む。

薄く目が光った気がした。



「ふふ♪遊戯(ゲェム)を始めましょう??」

[37]→←[35]



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.3/10 (16 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
81人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:菁蓮 | 作成日時:2019年1月22日 15時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。