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「ねぇ、中也」
「なんだ?太宰」
至極真面目な表情で太宰は言う。
「中也の其の帽子、貸してくれない?」
「何に使うんだ?」
これまた真剣な表情で中也が聞き返す。
「魚の餌にする」
「テメェ………、手前の好きな入水でもしねェか?」
森から切り出して来た木を使って出来た
「矢っ張り帽子貸して」
「自分の包帯でも使っとけ」
「何に使うの?」
「海に垂らしてな、魚を釣り上げるんだ」
「そうだね。蛞蝓って凄い魚が食いつきそうだと思わないかい??」
「矢っ張り海の底に沈んどけ」
二人共死んだ魚の様な目で会話をする。
何しろ......此れで漂流1週間目だからだ。
Aside_________
「今回は………助けて差し上げましょうか」
手元の紙をつまみ上げサラサラと文字を書き込む。
薄く目が光った気がした。
「ふふ♪
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作者名:菁蓮 | 作成日時:2019年1月22日 15時