その二十一 ページ24
「Aさん、お怪我はございませんか?もし宜しければ私が怪我の治療を……」
あぁ、やっぱりこの女ね。
実弥さんの血を吸っていた私を嫉妬心から突き飛ばした挙げ句、“後輩いじめ”の称号を与えられて逃げ出した女……きっと、此奴がそう仕向けたのね。
あらあら、中々の野心家じゃない。
この女も実弥さんに好意を抱いてるのね。実弥さんはどうも変わってる(勿論貶してるわ)女に好かれるみたいね。
え?それなら私も変わってる女に入るじゃんって?いや私実弥さんを好いてる訳じゃないから。ただちょーっと利用させてもらってるだけよ、それから鬼殺隊の柱の中では実弥さんが一番顔好みだったんだもの。
まあそれはこの際どうでも良いわね。
この女、今になって私に接触しようとしてるってことは、次の標的は私になったってことよね。きゃー、こわ〜い!
大方じわじわと私の信頼を無くしていき、最後に私をこの女を食べるように仕向ける……そんなところかしら(大当たり)
そう簡単に出来ると思ってるのかしら?先輩とかいう女を陥れることが出来たのは、彼女がこの女に警戒心を全く抱いてなかったから。
けれど私はどうかしら。近くにいる人間全員に警戒心を払っているわ。まあ別に警戒心を払わなくても、常日頃から私の頸は硬いから、奇襲にあっても大丈夫なんだけど。
上には上がいるってこと、早いとこ此奴に教えてあげないとね。
「大丈夫よ、何処も怪我してないわ。それに私は鬼なんだから、治療なんて必要ないでしょう?」
「……失礼しました。」
あら、一応常識並みの理性は持ち合わせているのね。驚愕だわ。
ニコニコとヘッタクソな笑みを浮かべる女。私の顔は実弥さんから見えないようになってるけど、この女の顔は結構見えてるはず、そんなぎこちない、まんま演技な笑顔を実弥さんに見せて良いのかしら?
「それより私ぃ……、さっきの女の人が何処に行ったのかが気になるわ、まだお庭とかに居たら……ッ」
「あぁ、それもそうだなァ。おい、外の様子を見てきてくれや。」
「えっあっ、私ですか?は、はいっ……」
仮にも自分はあのセンパイにいじめられてたのにね?なんでそのセンパイを探しに見て回らなきゃダメなのよってね。
あーぁ、かわいそうに。
269人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「鬼滅の刃」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
雪製レンガ - テストの山…私もその合間で見つけた…ジゴクダヨネ… (7月14日 20時) (レス) @page2 id: aacf113ce1 (このIDを非表示/違反報告)
実弥&左馬刻&勝己Love - 初めまして!凄く面白いです。実弥推しなので、嬉しいです♡このまま実弥とくっつけ笑笑更新待ち遠しいです。更新楽しみにしています( "´༥`" ) (2021年12月7日 12時) (レス) @page48 id: a5d4d80cb6 (このIDを非表示/違反報告)
まっひー - テストは私が殺ってやる!⇠ 作者様は夢小説をお書きになって下され!! (2021年11月30日 20時) (レス) @page3 id: d24aae8d9d (このIDを非表示/違反報告)
ななななな(プロフ) - こんなにテストを恨んだことはない、、、!作者様に早く更新できるようにして差し上げろ! (2021年10月12日 13時) (レス) @page49 id: ed46f7b247 (このIDを非表示/違反報告)
もかやん(プロフ) - テストの山大変ですね…(>_<)ファイトです*(°̀ᗝ°́)و (2021年10月12日 0時) (レス) @page49 id: c0d5dab732 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:まぴおろごん@通りすがりの黒魔道士A | 作成日時:2020年1月13日 22時