【HQ!!】満開は一瞬です【男主】 (ページ4)

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合宿初日ページ4

合宿初日、今年度二回の合宿は訳あってこれなかったが、
今回は例年通り来ることができた。

そんなことを思いつつ、Aをはじめとする桜星バレー部の面々は
バスから降りた。

ぐるりとあたりを見渡す。

ジャージの色からして、音駒がまだのようだ。

と、目の端に見慣れない真っ黒なジャージの集団が映った。

あれが、丁字や大島の言っていた『カラスノ』か、
とAは眺めていた。

大島の情報によると、カラスノには、天才的なセッターがいるらしい。
やはり、大島の情報網は舐められないと思う。

中三まで宮城にいた彼は、もちろんながら宮城に友人もとい
元チームメートがいるわけなので、
聞こうと思えばある程度の情報は入るというわけだ。

それは、二年前まで東京にいた丁字や、
三年前まで兵庫にいた深山も同じなのだが。

すると、黒い集団の中に、
ぴょんぴょんと跳ねるオレンジが見えた。
背丈は深山と同じか、少し高いくらい。
リベロか？

そんなことを考えながら、Aは待機場所へと移動した。