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名前を呼ばない主将 ページ15
「へー、なんかすごいな」
演説を終えたAは、にこりと微笑み、
「わかってもらえてうれしいよ」
と言う。
「そーいやさぁ、」
そういったのは黒尾だ。
「お前、試合中仲間の名前呼ばねぇよな？
普段は呼んでっから、覚えてねぇわけでもないんだろ？」
「ああ、それは」
「俺も知りたいです！！」
と、元気な声がA野声をさえぎる。
その声の持ち主は日向だ。
「教えてください！！」
「うん、いいよ」
Aはまた微笑み、
「僕はね、とっさに出てこないんだよ」
「？」
日向は訳が分からないといった顔だ。
「僕の中でね、人の名前は、いや、仲間なんてさほど重要な
ものじゃなんだよ」
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作者名：ちとせあめ | 作成日時：2018年9月12日 23時
