０８：おままごとの時間 ページ11
｢先生、Aとおままごとしよー｣
うーん……と？
僕の部屋に入ってきて早々、おままごとしよ！ って言う人を見るのは初体験だな。
おままごと。育児の発達には必要不可欠な遊び──だと言うのは、いくら僕でも認識できている。
｢……あ、忙しかったかな？｣
申し訳無さそうに謝るA。売り買いされた子供だからか、やたら彼女は僕の機嫌を気にする節がある。
僕は、全然気にしてないのだけれどね。
変にヘコヘコされるのは嫌だし、彼女がそうすると──彼女を買った理由が無くなる。
新鮮なことを毎日実行する彼女に僕は惹かれたのだから。
あの何十、何百と売られていた人間と言う商品の中から──僕が君を選んだ理由は、そこにあるんだよ。
歪み。僕が彼女に感じたそれは、ある種の『僕には到底理解できない』何かを"歪み"として僕自身が認識しただけなのかもしれないしね。
奇抜さ、幼さ、愉快さ……どれも僕にはない。
と、前にAに言ったら｢先生若いよ！｣って言ってくれたが。
うーん。そういう意味じゃないんだけど、まあその辺りが彼女の"奇抜さ"だろうか。
｢おままごと、したい？｣
｢したーい！｣
僕がそう言えば、彼女は跳ねて喜んだ。
おままごとか。やった記憶が全くないが……まあどうにかなるだろう。
役を決めて、演じるだけ。無難なところをチョイスし、椅子に座ったままやればいい。
｢Aはねー……お母さん！ 先生はお父さん！｣
……それだと、僕が幼児なんたらの罪で捕まりそうなんだが。
まあ良いけど。おままごとだしね。
｢共働きで、AはOLなんだよ｣
｢へえ｣
ヒーローって言わない辺りが、やっぱり無個性だからかと理解させられる。
……しかし、にしてもOLって。
｢先生は、いつも飲んだくれててお給料安い、下請けのサラリーマンね！！ 最近通い始めたキャバクラの女の子と浮気してる！｣
｢ちょっと待て｣
さすがにビックリした。彼女の中のサラリーマンのイメージ悪すぎだろ！
しかも何そのいやにリアルな背景設定！
｢いや？｣
｢いや｣
僕だって、たまには素直に抗議するとも。
｢どーして？｣とAが不思議そうに聞いてくる。──もしかしたら今の家族設定は、彼女の中の家族の思い出なのかもしれないな。
だったら、リアルなのも頷ける。
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:襟乃空ちゃん: - ほのぼのだなぁ(*^-^*)とか思ってたらすっごく感動しました！リアルで泣きました (11月14日 1時) (
レス) @page20 id: b670a6340b (このIDを非表示/違反報告)
かぁびぃ(駄作者)(プロフ) - オルバさん» コメントありがとうございます！そう言っていただけて大変光栄です！！＼(^o^)／私も彼らのようなほのぼのしたお話は好きなので、いずれは違う形で続編が書けたらいいなあと考えています！＼(^o^)／ (2017年12月25日 11時) (携帯から) (レス) id: 87e86307e6 (このIDを非表示/違反報告)
オルバ - すごく良かったです！確かにAOFの小説はないので、こういうのもいいなと思いました！ぜひ、この続きの作品も書いてほしいです！お願いします！！ (2017年12月25日 11時) (レス) id: 87aa7ed573 (このIDを非表示/違反報告)
かぁびぃ(駄作者)(プロフ) - 令さん» 最後までお付き合い頂き、ありがとうございました！！その後のことを考えてにやにやしてもらえるとは、執筆冥利に尽きます！！パパになるってきっと難しいですよね。そんな葛藤ものをこれからも作品にできたらなあと考えてます！ありがとうございました！！ (2017年10月29日 17時) (携帯から) (レス) id: 87e86307e6 (このIDを非表示/違反報告)
かぁびぃ(駄作者)(プロフ) - 詩乃さん» 最後までお付き合い頂き、本当にありがとうございます！他の作品でも暖かなコメントをしていただき、本当に支えられました！少しでも誰かの心に残るような作品作りをこれからも目指して、頑張ります！！ (2017年10月29日 17時) (携帯から) (レス) id: 87e86307e6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：かぁびぃ(駄作者) | 作成日時：2017年10月22日 8時
