１１：それでも切れないものが出来た ページ11
鎖が、切れた。
嫌というほど聞かされた───切れた先の運命。
嫌というほど言い続けた──切れた先の結末。
死ぬ。
Aは頭が真っ白になった。荼毘も同じなのか、互いに空中で……切れた鎖の姿を時が止まったように見つめ続ける。
終わった。
そうAの視界は、じわじわと暗くなっていく。
──だが、弾かれたように彼女を呼び戻す『世界で一番嫌い』な彼の声が耳を支配し脳裏を駆け抜けた！
｢A！！｣──何を思ったのか、彼はAに手を伸ばしていたのだ。
｢だ、びっ！！｣──Aも反射的に彼に手を伸ばす。
手と手が、また『繋がった』。あんなに切りたくて切りたくて仕方無かった繋がりを、また二人の意思で繋げてしまった。
空中で上手くバランスを取りながら、荼毘がAを自らの胸元に引き寄せる。
そしてそのまま───空中を落下するままに、彼女をお姫様抱っこした。
｢3メートル、だったな｣
鎖は千切れても死ななかった。あれは、あくまで『離れてはならない距離』を繋ぎ止めていただけだったのだ。
｢ウニがうつるわ、これ絶対｣
Aが嫌そうにそう吐き捨てる。荼毘も｢仕方無いから助けたんだ｣とAに言った。
駄目だ駄目だ。これは違う。
どちらかが素直にならねばならない。だが、荼毘は既にその変化をAに見せてくれた。
もう、解っていた。
｢助けてくれて、ありがとさん。………お陰で生きてるわ｣
そんなAに荼毘が非常に驚いた顔を見せたが、またいつものようなすかした表情に戻る。
だが、何処か落ち着きがあった。
｢離れるな！｣とだけ、荼毘はAに笑い掛けた。
｢でも近付き過ぎたら怒るから！！｣とAは荼毘の胸元に身体を預けたままにんまり笑う。
荼毘はすっかり両手が塞がってしまったが、まだ全然余裕だと言わんばかりに──Aを抱いたまま刃男の真上に飛躍した！
すっかりあれ果てた罪の無い家々を踏み台にし、持ち前の俊敏さで高速で迫り来る刃を低姿勢で交わし続ける様は圧巻だった。
鎖を切れば勝てると踏んでいた男は、まだ呆気に取られた様子で──荼毘の動きに反応しきれていない。
｢やっと、身体が温まってきたって感じだ｣
男の懐に滑り入った荼毘に代わり──Aが、男の顔面を個性ありで蹴り飛ばす。
男が遥か向こうに吹き飛び、動かなくなったのを確認した後───Aは連合に連絡を入れた。
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かぁびぃ(駄作者)(プロフ) - 潤さん» わわわ……！私には勿体なすぎるお言葉です、ありがとうございます！！むしろアトガキが描きたくて作品を作っている節さえあるので、そう言って貰えると本当に嬉しいです……！ (2019年12月27日 20時) (
レス) id: eefdfb2ae4 (このIDを非表示/違反報告)
潤 - 作品も凄い好きで素敵だったんですけど、最後のあとがきで『うっわ、この作者さんなんて素敵な良い人なんだろう』って思いました笑最高でした！！ (2019年12月27日 20時) (レス) id: 0dc7e5e45e (このIDを非表示/違反報告)
かぁびぃ(駄作者)(プロフ) - のんさん» んんん！！！そうです〜！！私が描いたものです〜！！(*´Δ｀*)そう言われるとめちゃくちゃ嬉しくて照れてしまいます〜！ありがとうございます〜！！(っ`ω´c) (2019年10月19日 0時) (レス) id: eefdfb2ae4 (このIDを非表示/違反報告)
のん(プロフ) - あのすみませﾝﾝﾝﾝ、もしかして作品のイラスト、かぁびぃさんが描いたんですか?!もしイラストのお仕事をする様になったら依頼したいくらいです//// (2019年10月19日 0時) (レス) id: 00a0086648 (このIDを非表示/違反報告)
かぁびぃ(駄作者)(プロフ) - あぐさん» コメントありがとうごさいます！死柄木バージョンも楽しそうですね！！(*´∀`)♪この作品をシリーズ化することがあれば、次はぜひ死柄木でやってみたいと思います！(*´ω｀*) (2018年2月26日 22時) (レス) id: f00a385698 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：かぁびぃ(駄作者) | 作成日時：2017年10月20日 18時
