俺流の暖め方(荼毘) ページ5
｢寒いよ荼毘ー｣
Aが鼻をずるずると音をさせながら啜っている。──完全に風邪をひいているようだ。
寒い寒いとうわごとのように呟きながら、荼毘の周りをうろうろしている様はさっそう亡霊である。
｢うるせえ｣
｢寒いんだってえ。可愛いAが死ぬかもしれないんだよ、良いの？凍えて死ぬよ？｣──そう言いながら、また鼻をすする。
｢そんだけ騒げるなら、死にはしねえな｣
｢荼毘ってなんて冷たいの！！個性はアツアツなのに！｣
｢さては俺の個性で暖まる気だったな。お前……｣
さっきから気になっていた。
具合が悪いなら黙って布団に入って寝れば良い。
うろうろするにしても、黒霧やコンプレス辺りの頼れそうな大人はたくさんいたハズ。
なぜ、敢えて荼毘の周りを彷徨くのか。
それは単純だった。──彼の個性が炎だからである。
図星だったのか、Aは｢うっ｣と小さく唸り顔をしかめる。
荼毘が｢ほら見たことか｣と顎を軽く上げてAを見た。
｢だいたい、俺の個性はそういうのじゃない。お前ごと燃やすぞ｣
｢………ちえー。いいよーだ。もう黒霧の所行ってくる｣
はっくしょん！なんて、解りやすいくしゃみをしながらAは来た道を帰っていく。
確かに黒霧なら、適切な風邪の対応を知っているだろう。彼のところに行くこと自体は、間違った判断ではない。
ただ。荼毘は腕を素早く上げた。
あまりにも無駄の無い動きで───Aの手を掴み、彼女が驚きの言葉を発するよりも先に自らの胸元に飛び込ませる。
｢うわっ、ど、どうしたのさ急に｣
｢炎じゃ暖めてやれねえが｣
そう小さく笑いながら、荼毘は胸元に飛び込ませたAの髪に……自らの顔を埋めた。
それがなんだかくすぐったくて、Aは少しだけ頭を動かす。
｢俺の体温で暖めてやるよ。悪くないだろ？｣
Aはすっかり黒霧のところに行くのを止めて、荼毘の身体にしがみついた。
｢うん。悪くない｣と小さく答えて。
ちょっと不器用な彼の体温は、予想以上に暖かかった。
『俺流の暖め方』
｢はっくしょん！！｣
｢なんだ荼毘、風邪か？｣
｢……うつっちまったかな｣
｢？｣
早口言葉、言えるかな？(敵連合)→←どっちにしろ死にます(Mr.コンプレス)
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雷光 - かぁびぃ(駄作者)さん» 荼毘が早口言葉で噛むって…笑 ダメだ…面白しすぎてお腹が痛い…！更新頑張って下さい！ (2018年3月8日 16時) (
レス) id: 681e9ae1c6 (このIDを非表示/違反報告)
かぁびぃ(駄作者)(プロフ) - はなめがねさん» 凄い解ります！！＼(^o^)／コンプレスが最近来すぎていて気が付いたら彼ばかり書いてます……ぐはっ(吐血)(死亡)(イイ顔)▼家でもコンプレスコンプレス言いすぎて、妹から『圧縮するぞ』って脅されました(笑) (2017年10月14日 16時) (携帯から) (レス) id: 87e86307e6 (このIDを非表示/違反報告)
はなめがね(プロフ) - （更新通知に飛びつく）う、うわあああああああああ（ここで死ぬ）コンプレスさん愛しいが過ぎる……つら……… (2017年10月14日 15時) (レス) id: b5b2abb61e (このIDを非表示/違反報告)
かぁびぃ(駄作者)(プロフ) - あかさん» いつもコメントありがとうございます！荼毘さん。呼ばれてますよ！☆｢よし任せろ。にゃんここにゃにゃ……こにゃんこ！まごにゃ……ダメだ。舌を噛みきりそうだ｣→撃沈(笑) (2017年10月12日 22時) (携帯から) (レス) id: 87e86307e6 (このIDを非表示/違反報告)
あか - やっぱりかぁびぃさんの作品面白いですね！！荼毘さん！早口言葉の『にゃんこ子にゃんこ孫にゃんこ』！どうぞ！！wwwww (2017年10月12日 22時) (レス) id: 337ce1f3d3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：かぁびぃ(駄作者) | 作成日時：2017年9月30日 20時
