◇ ページ21
やってきたその路地は、裏と呼ぶにはぴったりだった。以前近くまで来たが、やはりここだったとは。
ゴミ捨て場のゴミを無茶苦茶に退かす。湿った空気、建物で遮られた光。そして生臭さ。
私はここで、あの家族だった男の子の手によって捨てられたのだ。泣きながら｢ごめんな｣と何度も言われた。私は一生懸命ないたけど、駄目だった。家族はもう私を置ける場所はなかったのだから。
男の子はその時も、なんだかんだでゲーム機を片手に持っていた。どこに行くにも持っていた。歩きながらしたりして、よくお母さんに怒られていた。私はそれを、門の近くから覗き見てた。
ゴミを退かす。────そこには、生臭い『私』がいた。
ぶるぶる震え筋肉は硬直しかかっており、息もあんまり聞こえなくて、でもまだ生きてた。ガリガリになっても、なけなくなってても、生きてた。寒い中、楽しかった記憶だけを頼りに、こうして意識を外に飛ばして、私は執念で今��私��の前にいる。
｢みつけたよ｣
長かったね、私。
あなただったのね。私。
そして手を伸ばそうとした、けれど視界が大きく揺れて、吐きそうになった。いや吐いた。
ゴミの掃き溜めの中に倒れ込んだ。意識の限界。やってきたタイムリミット。ごめんね、この身体の人。ごめんなさいオーバーホール。
｢ここまで来たのになあ｣
手を伸ばせば手袋越しに私は私に触れた。
きっと私は私の元へ帰るんだ。でも、助からないよなこんな状況じゃ。
｢迷惑、かけました…………｣
小さな声しか出なくて、でもそう言った。
やっぱり死にたくなかったんだ。いつかの誰か、分かってください。
そして意識は反転した。周りは、静かだった。
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かぁびぃ(駄作者)(プロフ) - 花藺さん» 最後まで閲覧して下さりありがとうござました！！！！(*´ω｀*)今回も色々ありましたがなんとか完結させることが出来ました……！！ここまでこの作品にお付き合いして下さり大変感謝です！！(*´ω｀*) (2018年8月25日 0時) (
レス) id: 80882f2135 (このIDを非表示/違反報告)
かぁびぃ(駄作者)(プロフ) - 夜桜瑠奈さん» ラストまでお付き合い下さりありがとうござました！！！！まさかバッチリ予想されていたとは……！お見事です……！！！またこんな雰囲気の作品が書けたらなあと思います！ありがとうござました！！！！(*´ω｀*) (2018年8月25日 0時) (レス) id: 80882f2135 (このIDを非表示/違反報告)
かぁびぃ(駄作者)(プロフ) - か○ぴすさん» 最後まで閲覧ありがとうござました！！！！なんとか完結させることが出来て良かったです……！そう言って頂けると書き手として最高に嬉しいです！ありがとうござました！！！！ (2018年8月25日 0時) (レス) id: 80882f2135 (このIDを非表示/違反報告)
かぁびぃ(駄作者)(プロフ) - クロスさん» 最後まで閲覧ありがとうござました！！成り変わられたような不思議な縁でしたので、そこばかりは根性(？)で乗り越えてほしい感はあります(；´・ω・)手袋厳重に付けて連れ帰って、割と面倒はクロノが見るのかも知れませんね(；´・ω・) (2018年8月25日 0時) (レス) id: 80882f2135 (このIDを非表示/違反報告)
クロス - 完結おめでとうございます!!最後でもし、もしもオバホルートだったら潔癖性はどうなってしまうのでしょうかね。 (2018年8月24日 21時) (レス) id: 22ec0e9537 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：かぁびぃ(駄作者) | 作成日時：2018年1月29日 21時
