君と私の、短い物語り【ドラゴンボール】８

お返しするよ。色々とね？(フロスト×ヒット) ※腐向け注意 ページ3

気付いたら、目で追うようになってた。
最初の頃は本当に近寄りづらくて、近寄っただけでその張り詰めた雰囲気に切り裂かれそうになった。


だが…第６宇宙の彼らや孫悟空と会ってから…どんどん解りやすい奴になっていって。


今は



｢ヒットさん、気分はどうです？｣

｢……｣


こうして、いつの間にか隙だらけになっていた。

フロストはヒットの上に股がるようにのし掛かったまま、彼を戒める鎖を見る。

技を封印する効果を持つ、特注のアイテム。
世の中便利になったなあと思う瞬間だ。

縛るのは意外と簡単だった。『孫悟空』と言う名前を出したら、簡単に着いてきてくれたからである。


｢そんな無用心な殺し屋いませんよ｣


そして｢あ、すみません｣とわざとらしく舌を出す。


｢口を縛ったままでした。これじゃあ喋れませんね｣


そしてヒットの口を抑える紐を、フロストはするっとはずす。
助けを呼ばれないよう巻いたのだが、ヒットなら問題なさそうだ。

やっと口の異物が無くなり、ヒットはフロストを睨みながら｢降りろ｣と言い放つ。いつもより２トーンは低い声だった。


｢バカですね。なぜ私が口のそれを外したか解りませんか？｣

｢早く退けろ｣――尚も怯まずそう言う生意気なヒットの口に、フロストは噛み付くようにキスをした。

これにはヒットも目を見開いて驚愕したらしい。身体を捩って、フロストから顔を背けようとしたが――結局逃げれない。


｢ん、んん…っ！！｣


フロストの舌が好き勝手にヒットの口内を這いずり回る。
舌と舌が絡む度、ヒットの腰がﾋﾞｸﾝと跳ねた。


｢(噛み切ってやろうか)｣――ヒットはそう考えたが、上手いこと顎に力が入らない。

キスをしている割には嫌に水音が耳に響く、その度口角から唾液が力無く流れた。

ゆったりと銀の糸を引きながらフロストはヒットから離れる。…満面の笑みを浮かべて。


｢意外と初々しい反応じゃないですか｣


そうクスクス笑うフロストとは別に、ヒットは何か得体の知れないモノを見るような目でフロストを見ていた。


――理解が出来ない。


男に接吻した…と言う理由ではない。

なぜ、自分だったのか。

それが理解出来ずに固まったのだ。


｢貴方には色々されましたからね｣

｢は……｣

｢お返しに、してあげますよ。
"色々"とね｣



フロストはそう笑いながら、ヒットの身体に手を這わせた。




『お返しするよ。色々とね？』

キスだけでどれくらいそれっぽくなるかやってみよう→撃沈。

駄作者は基本的に雑食です。主食は夢より腐だったりします。
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