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時空のからの来訪者 ページ3

――今度の相手も、ギリギリ撃退できたら良いけど。


Aはそんなことを考えながら、セロとジーヴルを連れて目的地に向かった。

その間、管理施設は他の部下に任せている。
ただ普通に戦える戦士は、Aを含め現在この2人だけなのが痛手なのだが。

他の似たような施設に人材を割いてしまっているのも、理由に上がるか。


「あそこです」


ジーヴルが片手でタブレット型の機械を弄りながら、セロとAに目的地を告げた。
Aは自力では飛べないので、セロに襟を捕まれたまま空を飛んでいる。
…正直首がしまって苦しいことこの上ない。


「セロ、ちょっと良いですかねえ?」

「泣き声は聞かんぞ」

「いや、泣き声を言う前に死にそうなんですけど!!」


そんな相変わらず高いテンションのAに、ジーヴルは陰ながら溜め息を付いた。

目的地に着いた一行は、辺りの様子に異常はないか確認する。
至っていつも通りの景色が広がっていて、異常はないかのように思われた。


だが、何と無く感じる――この違和感。


「何かおかしいわ」


Aは再度辺りを見渡すと、徐(おもむろ)に顔をあげた。


「―――うわっ?!!」


唐突に上がったAの悲鳴。それに突き動かされるようにジーヴルとセロも顔を上に上げた。


そこには、得体の知れない闇がいた。

顔は何処だ?
腕はあるか?
足はどれだ?

闇が暗すぎて、形が上手く視認できない。
暗闇そのものがそこにある。まるでそんな感じだ。

だが、ちゃんと形はある。よくよく落ち着いて見れば――人型に見えなくもない。

だが、またすぐにぼやけてしまう。


一同はあまりにも規格外なその存在を前に、一歩後ろに移動した。

解りやすく畏れているのだ。
とてもじゃないが、殴りに行こうと言う気になれない。


「な、なによ…あれ」

「データにもありません。未知数ですね」


受け答えははっきりしているが、ジーヴルの顔にも恐怖がありありと浮かんでいた。

セロは「構うものか!!」と大きい声で自分を叱咤すると、真っ先に闇に向かって飛び掛かる。


「ちょっと、セロ!!?」


セロの拳が、闇を捉えた。
音はなにもしない。空気を切る音が僅かにしただけだった。

闇がセロを飲み込むように広がると、Aも「あのバカ!」と飛び掛かる。


「!!」――こうなれば、ジーヴルも行くしかない。
仕方なさそうに気を溜めると、闇に向かって飛び掛かる。







闇は、青空を隠すように広がった。


強大な闇は、三人をいとも簡単に逃げられないよう包み込むと、その存在無き身体で覆い被さった。

☆ヒーローデータ→←管理施設とサイヤの若者



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かぁびぃ(駄作者)(プロフ) - あかさん» ありがとうございます!色々と不安があったのですが、安心しました!!マイカくんが可愛くて素敵でビックリです\(^o^)/イラストまで閲覧して頂き光栄です!ありがとうございました!! (2017年8月8日 14時) (携帯から) (レス) id: 87e86307e6 (このIDを非表示/違反報告)
あか - ありがとうございます!!( ゜д゜)、;'.・マイカ可愛すぎか!!(゜▽゜*)ジーヴルくんが普通にイケメン過ぎてビビりましたwwかぁびぃさんイラスト上手いっすねw (2017年8月8日 14時) (レス) id: 337ce1f3d3 (このIDを非表示/違反報告)
かぁびぃ(駄作者)(プロフ) - あかさん» 丁重にありがとうございます\(^o^)/頑張りますね!! (2017年8月7日 6時) (携帯から) (レス) id: 87e86307e6 (このIDを非表示/違反報告)
あか - 取り敢えずおどおどしておけば問題ありませんwwありがとうございます!(゜▽゜*)w (2017年8月7日 4時) (レス) id: 337ce1f3d3 (このIDを非表示/違反報告)
かぁびぃ(駄作者)(プロフ) - あかさん» ありがとうございます!!ジーヴルは淡々とした口調になるよう心がけてるので嬉しいです\(^o^)/マイヤくんですね、承りました!口調などに若干違和感を感じると思われますが、大丈夫でしょうか? (2017年8月7日 4時) (携帯から) (レス) id: 87e86307e6 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:かぁびぃ(駄作者) | 作成日時:2017年8月6日 12時

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