管理施設とサイヤの若者 ページ2
「すみません。時間ぎりぎりになりました」
ジーヴルが淡々とそう言いながら、Aを室内に下ろした。
研究所のようなここは『隠れ宇宙管理施設』だ。
一言で言うなら、"防衛をするための組織"だろうか?
「相変わらず!遅い!!」
Aたちに向かって、一人の人物が怒鳴り付けてきた。
エリートのような出で立ちに、セミロングの黒髪。
整った切れ長の目にはスカウターのようなものが装着されている、サイヤ人。
「おはよう。セロ」
「何が『おはよう』だ!いつもいつも、A隊長は遅刻ばかりだな!」
「待って。なに?私だけが怒られる流れ?!」
Aは自分の後ろにいたジーヴルを指差しながら「アイツは?!」と叫ぶが、そんなものどこ吹く風とばかりにセロはAを怒鳴る。
「毎日毎日!私のようなエリート戦士がいるから良いものを、隊長と言う奴は…!」
「自分でエリートとか言っちゃうなんて、痛ーい」
この瞬間、セロとAの室内鬼ごっこが展開され、ジーヴルは何も見なかったことにしながらモニターの前に移動した。
管理施設が誇るヒーロー部隊。
Aはその中で隊長というポジションを任命されていた。
特異な能力もなければ、ただの人間である彼女が隊長なのには理由がある。
彼女は、他の戦士の能力を『最大にまで引き出す力』と類い希な『采配能力』を持ち合わせていたからである。
盤上の外から、ゲームを操るプレイヤーのような…そんな存在。
「隊長。おかしな反応を確認しました」
鬼ごっこを尚も繰り返す2人に、ジーヴルがモニターを操作しながら呟いた。
冷たい声だが、聞き取りやすい高さだと言える。
「なになに?」
「おかしな反応だと?見せてみろ」
「ああもう!あんたは引っ込んでなさい!」
「隊長こそでしゃばるな」
「でしゃばってんのは、あんた!!」
ジーヴルを挟んでぎゃあぎゃあ騒ぎだした2人に「どうでもいいので早く見てください」と彼は冷静に言い放った。
「時空間の歪みですね」
「歪み…?またか!」
セロが顔をくしゃりと崩し、モニターを睨み付けた。
最近になって、非常に多くなったこの"歪み"は様々な問題を生み出し続けている。
歪み自体に害は無い上、すぐに消えてしまう。
だが、問題は"歪み"を起こす程の人物がそこにいたと言う事実だ。
「また別の宇宙からの来訪者か?」
「さあ…確認しなければ、なんとも」
以前は『マジュニア』と名乗る来訪者と一戦あったばかりだった。
なかなか大変だったが、これは問題なく撃退できている。
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かぁびぃ(駄作者)(プロフ) - あかさん» ありがとうございます!色々と不安があったのですが、安心しました!!マイカくんが可愛くて素敵でビックリです\(^o^)/イラストまで閲覧して頂き光栄です!ありがとうございました!! (2017年8月8日 14時) (携帯から) (レス) id: 87e86307e6 (このIDを非表示/違反報告)
あか - ありがとうございます!!( ゜д゜)、;'.・マイカ可愛すぎか!!(゜▽゜*)ジーヴルくんが普通にイケメン過ぎてビビりましたwwかぁびぃさんイラスト上手いっすねw (2017年8月8日 14時) (レス) id: 337ce1f3d3 (このIDを非表示/違反報告)
かぁびぃ(駄作者)(プロフ) - あかさん» 丁重にありがとうございます\(^o^)/頑張りますね!! (2017年8月7日 6時) (携帯から) (レス) id: 87e86307e6 (このIDを非表示/違反報告)
あか - 取り敢えずおどおどしておけば問題ありませんwwありがとうございます!(゜▽゜*)w (2017年8月7日 4時) (レス) id: 337ce1f3d3 (このIDを非表示/違反報告)
かぁびぃ(駄作者)(プロフ) - あかさん» ありがとうございます!!ジーヴルは淡々とした口調になるよう心がけてるので嬉しいです\(^o^)/マイヤくんですね、承りました!口調などに若干違和感を感じると思われますが、大丈夫でしょうか? (2017年8月7日 4時) (携帯から) (レス) id: 87e86307e6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:かぁびぃ(駄作者) | 作成日時:2017年8月6日 12時