ヒーローは遅れてやってくる。 ページ38
「・・・・・・・・・・・・・・え・」
痛くない。
というか、何の衝撃もない。
カシャン・・・・
代わりに、私の周りにとび散っているのは
おびただしいガラスの破片。
志士たちは皆、窓を向いてかたまっている。
私もつられて見た先に、
「・・・・・・・・・・・副長・・・
お・・・きた……!?」
見なれた、アホ面が二つ。
「お―お、元気そうじゃねーかィ。
てめ―の死体を見に、せっかく来てやったってのに。」
「総悟、軽口は後にしろ。
テメ―ら、御用改めである。真選組だ。
おとなしく人質を解放し速やかに投降しやがれ。」
「・・・っ・・・
な、何で真選組がここにいるんだ!?
姫は好きにしていいと言ったのは貴様ら・・・・・・」
「ああ。確かに言ったぜィ」
「福花星の、伊吹姫様は好きにしていいとな。」
「・・・・・っじゃあ、なぜ・・・・」
「・・・・・・・だがな。」
二人は揃って志士どもに刃を向ける。
「「真選組のじゃじゃ馬姫を好きにしていいとは一言たりとも言ってねェ」」
・・・・・大嫌いな二人の上司の刀が二つ、きらめいた。
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作者名:ピアス | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/b19a32b0a01/
作成日時:2014年3月23日 17時