探偵小説の探偵がなぜそんなに真実を暴きたがるのか。そっちのほうが謎。 ページ16
「・・・・・・・時間がほしい？」
｢・・はい。
私、王家の一人娘に生まれてしまったから
ずっと厳しく育てられて、
自由なんて、まったくなかったんです。
やっと１５歳になって、行ってみたかった地球に
父上なしで行くことを許してもらって…
家来を同行させるのは仕方ないと思って妥協していましたがまさか・・・」
「そこで、護衛に真選組登場・・ですか。」
｢・・・ええ。失礼ながら。」
そりゃあ嫌にもなるわな。
私だって護衛とか付けられんの死んでもいやだもん。
・・・・・付くこと自体ないけどさ。
伊｢地球に滞在する２日でいいんです。
その間だけ、姫としてでなく普通に江戸の町を見てみたかったんです。
・・・・・ごめんなさい。Aさん・・・
警察の人にこんなこと話しても迷惑ですよね。
ただでさえ迷惑かけちゃってるのに…」
お、
お、
お、おしとやか――――――――――――
おんなじ顔してんのに。
おんなじ見た目なのに。
なんだこのお上品オーラ。
・・いや、問題はそこじゃないな。
確かに伊吹姫はかわいそうだ。
何とかしてあげたいけど、見逃すわけにもできない。
それに、自分そっくりなのもなんか引っ掛かる。
感情移入というのだろうか。
なんかいい手はないもんかな・・・・？
・・・・ん？そっくり？
ここまで考えた時、わたしの頭に
驚くべき考えが下りてきた。
神が下りてきたというのかもしれない。
｢そうだっ！
姫様、いい考えがあります。
数日しか無理ですし、それ以前に誰かにばれたら一発アウトです。
姫様も、かなりの苦労をすることになります。
でも２日間、あなたは姫様ではなくなります。」
「・・・・ほんとうにそんな・・・
一体どうするんですの？」
「それは・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
説明をし終わったのち
私はどうします？のりますか？と姫に聞いた。
｢・・・・・・・・や、やります！
やりたいです！」
｢じゃ、今からお互いの指導ですね。
ちゃちゃっとやっちゃいますか。」
「はい・・・・・
でも・・・・・
でもどうしてAさんは
警察なのにこんなことをしてくださるんですか？・・・・・」
こんな怖いような、びっくりしたような姫の顔も、
私にそっくりなんだろうなーとか考えつつ
軽ーく答えを返す。
『・・・・職務に忠実じゃないことに定評があるもんで。』
違和感って、意外に正しい―nosideー→←人は誰しもプリンセスにあこがれる。…ような気がする
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作者名：ピアス
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/b19a32b0a01/
作成日時：2014年3月23日 17時
