第二話 ページ5
私は、今、男性と正座をしながら向き合っている
「あの、御神とは？」
「御神と言うのは、この世界で暴れる荒神を倒すために闘う神だ」
てことは神様か……
でも、何で私？
「何で私なんだ？」
「お前が俺を拾ったからだな……俺は、最初に拾われたヤツと契約するって決めてたんだよ」
あぁ……私が拾ったからか
「ちょっと考えさせて」
「あ、ああ……その、今日、とめてもらっても良いか？」
夜永は少しもじもじしながら言った
「良いですよ。独り暮しなんで」
「ありがと……」
この子はツンデレなのかい？
とりあえず、お風呂に入り寝た
次の日＿＿＿
今日も一日が始まると思いながら着替え、居間に向かった
「「あ」」
肝心な事を忘れていた
昨日押し掛けてきた夜永がいた
「おはよう……」
「えっとさ……契約ってどうやるの？」
「え？」
昨日考えたんだ
私は、目立つことは好きじゃ無いけど……
平凡な毎日を過ごすより、奇怪なことに巻き込まれた方が良いかなって
「お前って変な奴だな」
「そうか？」
昔もそんなこと言われたぞ？
「契約方法はひとつ。お前の持ってる物を俺にくれ」
「物？」
「何でも良い。なかったら腕とか足とか？」
いや、怖いわ
「えーと……これで良いかな……」
私は、首から下げていたアンティーク調の銀色に鈍く光るカギだった
持ち手の方には、吸い込まれそうなほど青いサファイアがついている
「綺麗だな……」
「でしょ？私のお気に入りだよ」
「良いのか？」
「良いよ。契約のために必要なんだったら」
私は、夜永の手にカギを置いた
「ありがとな！大切にする」
翡翠色の綺麗な目がキラキラと輝いている
随分と気に入ってくれたらしい
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作者名：露 | 作成日時：2018年3月5日 18時
