ブラックコーヒーとミルクティ (ページ5)

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４：医者の話ページ5

俺の手から爆破が起き無くなった次の日の朝。
俺とお母さんは顔を真っ青にしたAのお母さんとAと、一緒に病院に来ていた。

「この度は大変申し訳ありませんでした。」

今日三度目のその言葉と共に、Aのお母さんは俺とお母さんに頭を下げる。

俺はお医者さんに言われたことを思い出していた。

「Aさんの個性は、略奪。
世界に3人しか見つかっていない珍しい個性です。人や動物、植物といった、生命体にしか発動しませんが、触れるだけで、五感、生命力、ダメージ、記憶、そして、個性を奪いとる事ができます。
視覚なら、単に視力を低下させるだけでなく、失明させることも可能ですし、
生命力なら、少し奪うだけで相手に立ちくらみや目眩を起こさせたり、気絶させられます。
勿論、生命力を全て奪われた動物や人は死に至ます。
更に、相手のダメージ、すなわち、怪我や病気を奪えば、治癒することができたり、記憶を奪えば相手の記憶を見ることができます。
そして、個性を奪う。
これが勝己君にかけられた個性です。
Aさんは今別室で検査していますが、勝己君の個性を使えるようになっています。
爆破の個性は勝己君に戻るようにしているところなので、数日ほど頂いてもよろしいですか？｣