スキの示しかた【JUMP短編集】 (ページ6)

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ママの代わり　２ページ6

慧side

［パパとママちゅーしてた～］

Aを見送った後、そんな声がしたから振り向くと

　寝ぼけ眼でこちらを見ているゆーり

[ママは？]

『ママは今日一日いないからパパとおでかけしようね』

［えぇ… ママいないの…］

　どんどん目がうるうるしていく

あぁー泣きそう、どうしたらいいんだ俺はー！！！

『ママが作ってくれた朝ごはんあるから一緒に食べよ』

［はーい！］

良かった… なんとか機嫌は直ったみたい

前まで、可愛い～とか言って遊んだり、可愛がってるだけで

　お世話とか家事は全てAにまかせっきり

　結構大変かも…(-_-;)

・

・

[パパ食べれない…]

そういえば、いつもAが食べさせてあげてたような…

『アーン』

［アーン］

ゆーりは好き嫌いがないからありがたい

何でも口をあけて待っててくれるから楽だ

　ピロンッ

［ピロン！ピロン！］

ＬＩＮＥの通知音を真似するゆーり

　可愛すぎてやばい…

ゆーりの頭を大きく撫でてスマホの画面を確認した

髙木伊野尾くーん!楽しみにしてるねー

　あ、まだ断ってなかった…

せっかく最近仲良くなって、初めて二人で食事行こうと思ってたのに…

　でもまぁしょうがない。ゆーりのためだ

伊野尾今日は子供の面倒見なくちゃいけないから急だけどごめん行けない!

　ゆーりの可愛い写真も貼って髙木に送った

［パパー！これなにぃ～？］

ゆーりが持っていたのはメモ帳？

そこには、今日やることリストが丁寧に書かれていた

　A、ありがたい……

『えーっと、次は……… 8時に△公園に集合！？』

　今の時刻は7時45分

△公園まで10分かかる。てことは、あと5分で家を出なくちゃ

『ゆーり、パパとどっちが早く着替えられるか勝負しようぜ』

［一人じゃ着替えられないよ……］

A、甘やかし過ぎじゃねーか？

『じゃあ今からパパの真似してね。いい？』

　俺、昼にはヘトヘトになってそう…