スキの示しかた【JUMP短編集】 (ページ5)

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ママの代わり　1 -KEI- ページ5

Aside

私と慧は、大学で出会って恋に堕ち結婚した

　そして今では4歳の子供がいる

朝、目を覚ますと横で並んで幸せそうに寝ている慧とゆーり

　今日私は家を空ける

高校の同窓会があって、遠くに出かけるからゆーりの面倒をみることができない

　だから………

「慧…」

ゆーりを起こさないように小声で慧を揺する

『んぅ…… おはよ』

　目開いてないし。

『可愛いなぁ～ちゅー』

「もう！起きちゃうからやめて」

『嫉妬？可愛いな～ちゅーしてあげるからおいで』

　ゆーりの頬にキスしたあと、

私の後頭部をグッと引きつけてキスした慧

　そういう場合じゃない！！！

・

肩を強く押して引き離す

「慧、今日は大事な話があるの」

『なーに…？』

「今日私高校の同窓会で一日空けるからゆーりの面倒を見てほしいの」

　『えぇ～！！！！』

　慧の口を咄嗟に手で塞ぐ

ゆーりが起きたらどうするのよ……

『何でよ、そういう大事な話は先にしてくれないと…』

「だって先に話したら、用事をつくって逃げようとするじゃん」

『んー…… 今日髙木と約束しちゃった……』

「ほらぁ～逃げようとする！！今日一日だけなんだからお願いね」

言い訳は聞きたくないからリビングへ逃げる

・

・

『マジか……』

「今日の朝ごはんは作っておくから昼と夜は作ってあげてね

それと今日はゆーりにお友達と公園に行くって伝えてあるからよろしく」

　ソファにベターっと寝そべっている慧

聞いてなさそうだし、メモ用紙に書いてやるか…

・

・

「それじゃあよろしくお願いします」

『あいよー』

「いってきます」

お決まりのように唇を重ねあう私達

　これが習慣なのだ

ていうか、夫婦の仲が長続きするようにって慧が定めた約束なんだけどね

『いってらっしゃい。早く帰って来てよ～』

・